三井のリハウスを展開する三井不動産リアルティはこのほど、「シニア世代の住まいに関する意識調査」の結果を発表した。同調査は国内の3地域※で、定年(老)後のシニアライフに向けて「50歳以降に、住みかえ(持家から持家)を行った夫婦」「50歳以降に、住まいの大規模リフォームを行った夫婦」を対象とし、8月23日~26日にインターネット上で実施。「住みかえ」た男性130名、女性130名、「リフォーム」した男性130名、女性131名の計521名(いずれも配偶者あり)から回答を得た。
※首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県)、関西圏(大阪・京都・兵庫・奈良の2府2県)、中部圏(愛知県)
住みかえ派の90.3%、リフォーム派の86.9%が「満足」
「現在の住まいは満足か」を聞いたところ、シニアライフを送る現在の住まいに対して、住みかえを行った人の90.3%、リフォームを行った人の86.9%が「非常に満足(100点)」または「まあまあ満足(75点)」と回答し、いずれも満足度が高いことがわかった。また、「非常に満足(100点)」の割合は、住みかえ派が26.5%、リフォーム派が17.6%だった。
物件タイプ別にみると、「中古マンションへの住みかえ」の95.3%が「満足」と回答し、最も満足度が高い結果となった。「中古一戸建てへの住みかえ」も95.2%と僅差で続いた。また「非常に満足(100点)」の割合が最も高かったのは「新築分譲マンションへの住みかえ」の30.1%だった。
設備・性能面で「満足」の回答が多かったのは「中古マンションをリフォーム」(93.7%)、「新築分譲マンションへの住みかえ」(93.6%)だったが、「非常に満足(100点)」の割合が最も高かったのは、「新築分譲マンションへの住みかえ」(39.8%)となった。
暮らしやすさで「満足」の回答が最も多かったのは「中古一戸建てをリフォーム」(95.8%)だったが、「非常に満足(100点)」の割合が最も高かったのは「新築分譲マンションへの住みかえ」(45.2%)だった。
コストパフォーマンスで「満足」の回答が最も多かったのは「中古マンションへの住みかえ」(90.5%)だったが、「非常に満足(100点)」の割合が最も高かったのは、「新築分譲マンションへの住みかえ」(31.2%)だった。
住みかえ時の平均持ち出し費用は2,497万円、リフォームは717万円
シニアライフに向けての住みかえ、またはリフォームにかかった費用の平均金額は、住みかえで平均2,497万円、リフォームで平均717万円となった。なかでも「中古マンションへの住みかえ」費用は平均1,611万円となり、住みかえ全体の平均金額よりも900万円近く下回る結果だった。
また、定年前(60歳未満)と定年後(60歳以上)の費用を比べてみると、住みかえが60歳未満の平均2,704万円、60歳以上の平均2,165万円、リフォームが60歳未満の平均793万円、60歳以上の平均644万円となり、いずれも定年後の費用が約2割ダウンしていることがわかった。
シニアライフに向けた住みかえは、約6割の人が定年前に実施
「シニアライフの住まいについて考え始めた年齢」は、住みかえを行った人で平均55.4歳、リフォームを行った人で平均58.0歳となった。また、実際にシニアライフに向けて住みかえを行った年齢は平均58.9歳、リフォームを行った年齢は平均61.0歳だった。とくに住みかえでは、2割近くの人が50歳未満でシニアライフの住まいについて考え始めており、6割を超える人が定年前に実際に住みかえていた。
シニアライフの住まいは、半数近くが妻の意向重視
「夫婦どちらの意向を重視したか」については、半数近く(47.2%)が妻の意向を重視したと答えた。ファミリー層は住まい選びに際し、通勤時間や子どもの通学時間などを重視しがちだが、定年を迎え、夫婦2人の時間が増えるシニア世代は、より妻の意向を尊重する傾向が強いことがうかがえた。
調査の詳細は「三井不動産リアルティのニュースリリース」で閲覧できる。