松本人志監督作の『R100』(10月5日公開)が、5日からカナダで開催されている第38回トロント国際映画祭の「ミッドナイト・マッドネス(MIDNIGHT MADNESS)部門」で正式上映され、現地時間の13日、松本人志監督、大森南朋、渡部篤郎が舞台あいさつを行った。

トロント国際映画祭で初の舞台あいさつを行った松本人志監督

深夜の上映にも関わらず、会場のライヤーソン・シアターの前には上映を待つ長蛇の列。さらに、完売のために入ることのできない約200人が監督、キャストを一目見ようとシアター周囲に押しかけた。そして、3人がレッドカーペットに登場すると、割れんばかりの声援とカメラのフラッシュ。海外メディアの取材に応じながら、握手やサインのファンサービスも行うなど、通常では5分ほどで終了するレッドカーペットを約30分もかけて行った。

その後、会場入りすると1,200の客席からは「マツモト!」コールが起こり、8日に誕生日を迎えた松本監督への「Happy Birthday」の大合唱がはじまった。松本監督は感動の表情を見せながら、地元のメジャーリーグチーム「トロント・ブルージェイズ」の旗にカンニングペーパーを貼った渾身の舞台あいさつを披露。「The Dominatrices is sexy, Eh?」(女王様はセクシーだと思わへん?)、「Maple syrup is more sexy, Eh?」(メープルシロップはもっとセクシーだと思わへん?)、「R100 is the sexiest, Eh?」(R100 が一番セクシーだと思わへん?)と、カナダの方言(Eh?がカナダの方言"だと思わない?"という意味)をとり入れた舞台あいさつに観客は爆笑していた。

また、突然現れた女王様に松本監督がムチでしばかれ、満面の笑みを見せるというさらに観客を盛り上げる演出の後、同作を観客と一緒に鑑賞した。上映後は、観客との質疑応答のために再登壇。「娘にはこの映画を見せることができますか」には、松本監督は「娘は今3歳なので日本の規則では、この映画は15歳以上見られないのですが、娘が15歳になった時にはもっとすごいのをとってやろうと思います」と宣言し、「相方の浜田雅功さんは見てますか?」には、「まだ見てませんが、見ても彼の頭じゃ理解できないでしょうね」と答えた。

終了後、3人は日本プレス向けの囲み取材に応じた。松本監督は、「冒頭から観客の反応がかなりよかったので、後半までこのテンションが持つかなと心配だったのですが、最後まですごいテンションで盛り上がってもらって感動しました」と振り返り、「ヨーロッパの観客とは違いストレートに感情をリアクションするのがうれしかったですね。でも初めてトロントに来たので、いいリアクションを頂いているのであって、毎週来ていたらだれも反応しませんね(笑)」と語っていた。