東京商工リサーチは12日、2013年3月期の国内銀行103行を対象とした「国内銀行の平均年間給与」調査の結果を発表した。

同調査は、国内銀行のうち2006年3月期~2013年3月期の有価証券報告書などで、従業員数、平均年間給与、平均年齢が判明した103行を対象にまとめたもの。平均年間給与は、基本給与+賞与・基準外賃金となる。

それによると、2013年3月期における国内銀行103行の平均年間給与は、前年同期比2万9,000円(0.4%)増の608万3,000円。2年ぶりに増加したものの、ピークだった2007年3月期の648万1,000円と比べると39万8,000円低かった。

銀行別平均年間給与の1位は第二地銀の東京スター銀行で828万5,000円。同行は2011年3月期まで赤字決算だったが、業績改善が進んだことで前年同期より95万4,000円増加し、初のトップとなった。2位は前年1位のみずほコーポレート銀行で824万2,000円、3位は前年2位の三菱東京UFJ銀行で800万5,000円と続き、上位3行までが平均年間給与800万円台となった。なお、前年10位の群馬銀行は1万9,000円減少し、13位に後退した。

業態別に見ると、大手行は前年同期比1,000円(0.02%)減の738万2,000円で微減。地方銀行は同2万4,000円(0.3%)増の628万2,000円、第二地銀は同4万9,000円(0.9%)増の546万9,000円と、ともに前年より増加した。地方銀行と第二地銀は、倒産減少による与信管理コスト減少などから収益が改善し、平均年間給与は増加。その結果、大手行との格差は、地方銀行が110万円(前年格差112万5,000円)、第二地銀が191万3,000円(同196万3,000円)と約2~5万円縮小した。しかし、大手行とは依然100万円~200万円ほどの開きがある。

国内銀行の平均年間給与

前年同期を上回ったのは、大手行が8行中4行、地方銀行が59行中30行、第二地銀が36行中20行の計54行(構成比52.4%)で、前年の42行から12行増えた。

また、平均年齢の年代別平均年間給与を調べたところ、40歳以上は東京スター銀行で平均年齢41.5歳、828万5,000円、39歳以上40歳未満は静岡銀行で同39.3歳、768万7,000円、38歳以上39歳未満はみずほコーポレート銀行で同38.5歳、824万2,000円、38歳未満は三井住友銀行で同36.0歳、799万1,000円。初任給が高い大手行が平均年齢の若い階層でトップとなった。

増額上位3行は、1位が東京スター銀行の95万4,000円増、2位は南都銀行の46万円増、3位は福島銀行の42万4,000円増。一方、減額が大きかったのは池田泉州銀行の72万円減、次いで、十六銀行の50万2,000円減、大正銀行の26万1,000円減となった。