国宝「銅造仏頭」白鳳時代 興福寺蔵、国宝「木造十二神将立像」鎌倉時代 興福寺蔵

東京藝術大学大学美術館では11月24日まで、興福寺創建1300年記念「国宝 興福寺仏頭展」を開催している。

国宝・重要文化財を含む約70点を展示

同展は、奈良・興福寺の創建1300年を記念して開催されるもの。興福寺・東金堂をテーマとし、「白鳳の貴公子」とも称される同寺の代表的な名宝である国宝「銅造仏頭」(白鳳時代)をはじめ、東金堂ゆかりの名品を展示する。

興福寺は全国の国宝仏像彫刻のおよそ15%を所蔵する、まさに仏像の宝庫。また平城京の時代から法相宗の教えを広め、絵画や書跡など宗派の至宝を1300年の間、数々の災害から護り今日に伝えてきた。同展では、その中から国宝・重要文化財合わせて50点を超える重厚なラインアップを組んだ。

「仏頭」の眷属(従者)として造られた国宝「木造十二神将立像」(鎌倉時代)、浮彫の最高傑作として有名な国宝「板彫十二神将像」(平安時代)の各12点、計24点が初めてそろって登場するほか、法相宗に関わる名宝も展示。「仏頭」と同じ白鳳仏として、東京・調布の深大寺所蔵の重要文化財「銅造釈迦如来倚像」も特別陳列され、国宝25点、重要文化財31点など約70点の至宝が集う。今年一番の、見ごたえある仏教美術の展覧会となるという。

「白鳳の貴公子」仏頭を、様々なアングルから観覧

国宝「銅造仏頭」白鳳時代 興福寺蔵

また、ヴァーチャル・リアリティー(VR)技術を使って、仏頭頭部の復元に挑むとともに、同寺で進む中金堂再建事業についても紹介する。

開催日時は、9月3日~11月24日 10時~17時(入館は16時30分まで)。会場は、東京藝術大学大学美術館(東京都台東区上野公園12-8)。休館日は、毎週月曜日(ただし、9月16日、23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日、24日、10月15日、11月5日。観覧料は、一般1,500円 、高校/大学生1,000円、中学生以下無料。その他、詳細は同展Webページで確認できる。