フォルクスワーゲン グループ ジャパンはフランクフルトモーターショーにて、「e-Golf」「e-up!」がデビューしたと発表した。ともに発売を目前に控えた市販モデル。300PSを誇る「ゴルフ R」、コンセプトカー「ゴルフ スポーツバン」も公開された。

フランクフルトモーターショーでお披露目された「e-Golf」と「e-up!」

「e-Golf」と「e-up!」は、それぞれ現行モデル「ゴルフ」「up!」のEVバージョン。ゼロエミッションというだけでなく、日常ユースでの実用性を備え、機能、装備も充実している。EVで最も重要なスペックとなる航続距離は、「e-up!」が160km、「e-Golf」が190kmと、十分な数値を達成している。

動力性能も高く、「e-Golf」は115PSを発生するモーターにより、0-100km/h加速は10.4秒。最高速度は140km/hでリミッターが作動する。「e-up!」は82PSのモーターにより、0-100km/h加速は12.4秒。最高速度は130km/hとなっている。これらの性能を実現するバッテリー、モーター、ギアボックスはいずれもフォルクスワーゲン社内で開発され、ドイツ国内にあるフォルクスワーゲンの部品工場で生産される。

装備面では、「e-Golf」は同社初となるフルLEDヘッドライトを採用。最上級の「ディスカバープロ」はラジオ / ナビゲーションシステム、熱線入りフロントウインドー、フルオートエアコン、パーキングヒーター / ベンチレーション、革巻きステアリングホイールなどを標準装備。ACC(アダプティブ クルーズ コントロール)、シティエマージェンシーブレーキといった従来型のエンジンを搭載したモデルの安全装備も標準採用される。「e-up!」はこの秋から、「e-Golf」は2014年春から、ヨーロッパで販売開始する予定だ。

「ゴルフ R」

「ゴルフ スポーツバン」

「ゴルフ」の新しいフラッグシップとなる「ゴルフ R」も発表された。新開発のエンジンは4気筒エンジンで、最もパワフルといえる300PSを発揮。0-100km/h加速は4.9秒となっている。しかも燃費は従来モデルより18%も向上した。

生産型に近いコンセプトモデル「ゴルフ スポーツバン」も世界初公開。モジュラー トランスバース マトリック(MQB)技術によるゴルフの3番目のボディバリエーションであり、「ゴルフプラス」よりも明らかに広い室内が最大の特徴となる。リアシートは前後スライドが可能で、荷室容量は1,500リットルを超える。「ゴルフ」では初採用となる「ブラインドスポットモニター」といった安全装備も採用するとのこと。