既報の通り、米Appleは10日(現地時間)にカリフォルニア州クパチーノの本社でプレスイベントを開催し、iPhoneシリーズの最新モデル「iPhone 5s」と「iPhone 5c」を発表した。日本においても同様に報道関係者向けのイベントが催され、実機に触ることができた。ここではiPhone 5cの特徴をチェックしていこう。

「iPhone 5c」はホワイト、ピンク、イエロー、ブルー、グリーンの5色で展開

iPhone 5sの記事と同じく、まずはサイズから見ていこう。iPhone 5/5sとの大きさの比較だが、サイズは(H)124.4×(W)59.2×(D)8.97(mm)で、重量は132gと、わずかながら大きめなつくりとなっている。とは言っても、重量に関してはさらに一世代前のiPhone 4S(140g)よりは軽くなっており、持ち重りはないという印象だ。本体素材はポリカーボネートを採用している。ポリカーボネートというと、サードパーティから販売されている廉価なケースでよく採用されている素材ではあるが、iPhone 5cからはそんなチープさは微塵も感じられない。内部はスチールの強化フレームを取り付けているとのことなので、堅牢な構造になっていることには間違いない。そしてもうひとつの特徴はカラーバリエーションの多さだろう。前面はブラックで統一されているが、背面はホワイト、ピンク、イエロー、ブルー、グリーンと、なんと5色をラインナップしている。これに加えて、アップルは純正のシリコンケースを用意した。こちらのカラーバリエーションは、ブラック、ホワイト、ピンク、イエロー、ブルー、グリーンの6色を用意しており、本体との組みあわせで30パターンから選ぶことができる。とりあえず本体を一台購入し、ケースの着せ替えを楽しむというのもいいだろう。

Lightningやイヤホン端子、ボタン類の位置はほぼiPhone 5と同じ

ブラック、ホワイト、ピンク、イエロー、ブルー、グリーンの6色を用意した純正のシリコンケース

続いて機能面をチェックしよう。搭載されているチップは前モデルであるiPhone 5と同じA6。通信面もiPhone 5と同等で、3G、LTEのほかに、Bluetooth 4.0、無線LANは802.11a/b/g/nに対応している。

カメラは、8メガピクセルのiSightカメラ。開口部はF2.2でLEDフラッシュを装備と、これまたiPhone 5とほぼ同等の仕様となっている。パノラマ撮影もiPhone 5と同じく可能であるが、iPhone 5sで搭載された、1秒間に連続10回の撮影が行える「バーストモード」や秒/120フレームで撮影が行える「スローモーションビデオ」には対応しない。iPhone 5sとはチップの性能以外に、このあたりで機能面での差別化を図っているように思われる。

iSightカメラはiPhone 5のものとほぼ同等

iOS 7を装備して登場ということで、新しくなった「通知センター」や、画面下からのフリックで現われる、カメラアプリなどのコントロールが可能な「コントロールセンター」はキビキビと表示/動作する。iOS 7はフラットデザインを採用したというのが話題になっていたが、iPhone 5cに関しては、本体と、ホーム画面および壁紙の色をマッチングさせたものになっているといるのも特徴だ。

iOS 7で搭載された機能はもちろんキビキビと動く

全般的にはiPhone 5のリプレースといった観があるが、そのキュートなデザイン(決して安っぽくない)はこれまでのユーザーとは異なるタイプとユーザーに訴求していけるのではないだろうか。

なお、料金プランについては、現時点でソフトバンクモバイル、KDDI、NTTドコモのいずれからもアナウンスされていないが、各社ともに13日16時から予約受付を開始し、20日より販売を行う。