ドイツのアウディ社は、9月10日から開幕するフランクフルトモーターショーにて、クワトロの30周年を記念したコンセプトモデル「スポーツ クワトロ コンセプト」を公開する。
アウディの4WD技術であるクワトロは1980年、「Ur-クワトロ(オリジナルクワトロ)」でデビュー。これまでに500万台以上の四輪駆動車を販売してきた。中でも伝説的なモデルが、世界ラリー選手権のホモロゲーションモデルとしてデザインされ、1983年に発表された「スポーツ クワトロ」だ。多くの革新技術を注ぎ込まれたモデルは当時のスーパーカーであり、その競技車両はモータースポーツの歴史に1ページを刻んだといえる。
この「スポーツ クワトロ」の誕生30周年を記念して公開される「スポーツ クワトロ コンセプト」は、プラグインハイブリッドのパワートレインを採用し、システム出力は700PSに達する。エンジンは4リットルのV8ツインターボで、4シリンダーを停止させる気筒休止システムとアイドリングストップも採用するという。
エンジンとトランスミッションの間にはディスク形状の電動モーターが設置され、リヤに搭載された液体冷却型リチウムイオンバッテリーで駆動される。モーターのみでも50kmの走行が可能だ。700PSのパワーは改良された8速ティプトロニックからリヤアクスルのスポーツディファレンシャルを特徴とするクワトロのパワートレインに伝達される。その平均燃費は2.5リットル / 100kmと、きわめて低燃費だ。
ボディはスポーティな2ドアのクーペスタイルで、ドアやフェンダーはアルミ製、ルーフ、エンジンフード、リアハッチはカーボンファイバー製。バッテリーを含む車両重量は1,850kgとなっている。