福岡市交通局は9日、箱崎線と七隈線で実施している駅業務の民間委託を空港線にも導入すると発表した。空港線全12駅のうち、職員育成のために最低限必要な主要3駅(姪浜駅、天神駅、博多駅)のみを直営とし、残る9駅は民間委託とする。
福岡市の地下鉄事業は、建設時の巨額の投資により約1,400億円の累積欠損金と約3,000億円の借入金を抱えており、経営の安定化と七隈線延伸事業推進のためには民間委託の拡大が有益だと判断したという。現在、同局の3路線35駅のうち、民間委託されているのは箱崎線全7駅と七隈線全16駅の計23駅。今回の決定により、福岡市地下鉄の全35駅のうち、9割超の32駅が民間委託されることになる。
空港線での民間委託は、2014年度に大濠公園駅と赤坂駅の2駅にて導入。2015年度には唐人町駅を民間委託とする予定で、その後も職員の退職に合わせて順次進めていくとしている。福岡市交通局によると、空港線の9駅を民間委託した場合、職員約60名、人件費にして年間1億8,000万円の削減効果があるという。