オリエントコンピュータは5日、同社が公立試験研究機関において実施した、SSDのデータ完全消去実験検査の結果を公開した。独自の技術/機能によるデータ消去も行っており、第三者機関での検証でも完全消去が認められたという。引き続き2回目の検証も進めていくとしている。

SSDの記録媒体であるNANDフラッシュは、その仕組み上、データの上書き、および上書き消去ができない。そのため多くのSSDは、NANDフラッシュの状態をすべて「0」データにする「Secure Erase」という機能を備えている。また、通常のSecure Eraseは不良セクタをスキップするが、不良セクタを含めて処理する「Enhanced Secure Erase」機能を持ったSSDもある。

オリエントコンピュータが行った実験では、Secure EraseまたはEnhanced Secure Eraseに対応したSSDではそれらを利用しつつ、さらに独自のSSD用新消去方式「SecureCombo」を併用して、SSDの完全消去を実現。Secure EraseやEnhanced Secure Eraseが利用できないSSDでは、やはり独自の消去方式「SSDSpecial」を用いて、SSDの完全消去を達成したという。残念ながら、SecureComboとSSDSpecialの詳細は公開されていない。

ちなみに同社は、HDD物理破壊マシンや複合型HDDクラッシャーといったデータ消去/保護ハードウェアをはじめ、データ消去ソフト、データ消去サービスなど、デジタルデータにまつわる事業を幅広く展開している。