厚生労働省は2日、若者の「使い捨て」が疑われるいわゆるブラック企業の実態把握のため、1日に実施した無料電話相談に全国から1,042件の相談が寄せられたと発表した。

主な相談内容(複数回答)を見ると、賃金不払残業の53.4%(556件)が最も多く、次いで、長時間労働・過重労働の39.7%(414件)、パワーハラスメントの15.6%(163件)となった。

業種別では、製造業が20.4%(213件)でトップ。以下、商業の19.9%(207件)、そのほかの事業の10.4%(108件)と続いた。

年齢層については、30~39歳が24.3%(253件)、20~29歳が24.2%(252件)、40~49歳が17.5%(182件)となり、20~30代が約半数を占めた。また、全相談件数のうち、7割近くの68.7%(716件)が労働者本人からの相談、21.4%(223件)が労働者の家族からの相談となった。

なお、都道府県労働局および労働基準監督署では、引き続き労働相談を受け付けているほか、厚生労働省の労働基準関係情報メール窓口においても、労働基準法等の問題がある事業所に関する情報を受け付けている。