日本マイクロソフトは2日、同社のSurface RTおよびSurfae Proを法人向けに販売開始した。「マイクロソフト認定 Surface リセラー」6社から法人向けに販売される。マイクロソフト認定 Surface リセラー(五十音順)は、ウチダスペクトラム、大塚商会、キヤノンマーケティングジャパン、日立システムズ、富士ソフト、リコージャパンの6社。情報システムの入れ替えやオフィス導入などのキッティング、各社のサービスやデータ保護、サポートなどとSurfaceを組み合わせたソリューションを展開する。日本市場の法人向けモデルとしては、Surfaec RT 32GB(本体のみ、Office 2013 RT搭載)が参考価格39,800円、Surface RT 64GB(本体のみ、Office 2013 RT搭載)が47,800円、Surface Pro 256GB(本体のみOffice非搭載)が99,800円。その他、アクセサリ製品なども幅広く、詳細は以下の表の通り。

製品名 参考価格(税込)
Surface RT 32GB 39,800円
Surface RT 64GB 47,800円
Surface PRO 256GB(Offie非搭載) 99,800円
VGAアダプター(Surface RT専用) 3,980円
HDデジタル AV アダプター(Surface RT専用) 3,980円
24W 電源アダプター(Surface RT専用) 3,980円
Mini DisplayPort - VGA アダプター(Surface Pro 専用) 3,980円
Mini DisplayPort - HD AV アダプター(Surface Pro 専用) 3,980円
Ethernet アダプター(Surface Pro 専用) 3,980円
Surface Pen(Surface Pro 専用) 2,980円
48W電源アダプター USB 充電ポート付き 7,980円
タイプ カバー(ブラック) 10,980円
タッチ カバー(ブラック) 9,980円
タッチ カバー(ホワイト) 9,980円
タッチ カバー(シアン ブルー) 9,980円
タッチ カバー(マゼンタ ピンク) 9,980円
Wedge Touch Mouse 6,930円
Surface RT 延長ハードウェア サービス プラン 9,780円
ADH 付き Surface RT 延長ハードウェア サービス プラン 10,980円
Surface Pro 延長ハードウェア サービス プラン 18,800円
ADH 付き Surface Pro 延長ハードウェア サービス プラン 26,000円
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都内で行われた発表会において、日本マイクロソフト代表執行役樋口泰行氏は、PCとタブレットの2台を持たずに済む点、Officeが使える点などWindows XPのサポート終了を前に需要の高まりが見え、販売に先駆けたSurfaceの引き合いが500社以上から来ていることも発表した。営業行員を含めた行内業務行員2,300名に対して、Surface Proを配備することを予定している北國銀行から、代表取締役 専務取締役 前田純一氏がゲストとして登壇。Surface導入のメリットとして、タブレットでありながら通常のPCとしても使えること、IT基盤を含めて統一することでシンプルな運用ができること、端末自体の質の面でも、例えば顧客との対面でのやりとりでもメリットが大きいと思うと述べた。

日本マイクロソフト代表執行役樋口泰行氏

北國銀行 代表取締役 専務取締役 前田純一氏

次にリセラー6社の代表者が五十音順に登壇、Surfaceに対する期待を述べた。ウチダスペクトラム代表取締役社長 町田潔氏は、ソフトウェアライセンス販売から、はじめてハードウェアを取り扱うという意味では大きな分水嶺。Windows Azureのクラウドビジネスと合わせて注目しているとし、Surfaceに加えてクラウドなどシステムと合わせた需要に注目していることに言及した。

大塚商会 取締役 兼 専務執行役員 片倉一幸氏は、法人のタブレットの要望はあがっていたが、管理面やセキュリティ面でタブレットが本格採用されるのはまだまだという状況だった。Surfaecの法人へのリリースによって、Office 365やWi-Fiソリューションも採用されていくだろうと期待を寄せた。

キヤノンマーケティングジャパン 常務執行役員 神森晶久氏からは、法人顧客からのタブレットへの関心度は高くなってきており、過去の経験から見ると、ようやく法人需要が見えてきたといえる。そういう意味では、マイクロソフトの施策は時期を良く考えたものだと思う。日本全国にサービスを展開する仕組みを作ってきたので、そのなかでSurfaceを積極的に展開していきたいとした。

日立システムズ 取締役執行役員 山本義幸氏は、運用保守を含めたスマートデバイスをトータルでマネジメントするサービスを展開しているが、そのなかにSurfaceが加わった。従来に増してお客様への充実したソリューションの展開が可能になると、サービスのラインナップにSurfaceという新たなツールが増えたことをアピール。

富士ソフト 常務執行役員 豊田浩一氏は、独立系ベンダーとして、Surfaecが加わることは大きな相乗効果が期待できる。独自の商品を組み合わせることで、新たなソリューション、クラウドなども展開できるようになると自信を見せた。

リコージャパン 専務執行役員 窪田大介氏は、Windows XPサポートの終了を前に日本のIT市場が大きく様変わりしていることに言及。PCやタブレットの法人需要が非常に大きくなっていることを示し、XPのサポート終了が、同社事業計画の上積みを考えるほどPCやタブレットの需要拡大に影響していると述べた。

みんなで[S][u][r][f][a][c][e]の文字を持って記念撮影(向かって左からキヤノンマーケティングジャパン 常務執行役員 神森晶久氏、日立システムズ 取締役執行役員 山本義幸氏、大塚商会 取締役 兼 専務執行役員 片倉一幸氏、日本マイクロソフト代表執行役樋口泰行氏、リコージャパン 専務執行役員 窪田大介氏、富士ソフト 常務執行役員 豊田浩一氏、ウチダスペクトラム代表取締役社長 町田潔氏)。

日本マイクロソフト業務執行役員 藤本供史氏からは、法人向けWindows 8.1の強化点についての説明が行われた。藤本氏は、「Windows 8.1は、様々な修正やユーザーから求められる新機能を含んだアップデートいう位置づけで、ユーザーからの声を広く集めて、それを分析した上で作られたものです。」と、8.1の定義を示した上で、法人向けのWindows 8.1の強化点を「ユーザーエクスペリエンスの強化」「企業向けWindows 8アプリの拡大」「モバイルおよびBYOD」「最新テクノロジーへの対応」「エンタープライズセキュリティ」の大きく5つに分けて提示した。

法人向けのWindows 8.1の強化点を「ユーザーエクスペリエンスの強化」「企業向けWindows 8アプリの拡大」「モバイルおよびBYOD」「最新テクノロジーへの対応」「エンタープライズセキュリティ」の5つのキーワード

カスタマイズ性に優れる"スタートティップ"の設置、画面をフィックスしたいものに関してはポリシーを設定できるなど、企業内でのニーズへの対応。教育現場での活用などワイヤレスディスプレイを実現するMiracastへの対応やモバイルコンピューティングの管理、暗号化やアカウント管理などセキュリティ上の利点など数多くの機能に言及、法人向けに強化されたWindows 8.1を紹介した。

最後に、藤本氏はWindows RT 8.1環境に対応するアプリ「PAYGATE」とBluetooth接続のデバイス、自身のカードを使ったデモも披露。バーコードを読み込み、クレジット決済を行い、領収書を発行するという一連の流れをみせWindows 8.1、RT 8.1環境のアプリが充実し始めていることをアピールした。

デモを行う日本マイクロソフト業務執行役員 藤本供史氏

本人のクレジットカードと「PAYGATE」を使いデモを開始

本人の名前を手書きで入力

Windows RT 8.1でも数々のビジネス向け強化が行われている