長らく噂されていた米Appleの「Trade-in Program」が8月30日スタートした。これは使用済みiPhoneをApple Store店舗に持ち込むと、商品の状態に応じて買い取り金額が決まるもので、いわゆる「下取り」となる。報道によれば、買い取り金額は120~250ドル程度で、基本的に新型iPhoneを購入するための資金とすることが前提となる。
同件はCNBCのJon Fortt氏が自身のTwitterアカウントで速報を報じている。一部店舗でテストパイロットが開始されていることは数日前にMacrumorsが報じており、開始後の詳細はTechCrunchの報道に詳しい。
具体的には、水没していないiPhoneをApple Store店舗に持ち込むことで、状態に応じて120~250ドルの値付けが行われ、その資金を入手できるというものだ。ただし店舗を出る際に、新型デバイス購入と携帯キャリアとの新規契約が前提となるため、そのまま他の端末へと乗り換えたり、盗難品等を持ち込むのは難しくなっている。あくまで、旧型iPhoneをApple自身が買い取ることで、新型iPhone販売促進が目的となる。Trade-inで持ち込まれた端末は整備品としてチェックが行われ、主に新興国を中心とした市場に再び出回ることになる。旧端末を積極的に買い取って新興市場に流す一方で、新端末への買い換え促進を行うことで、伸びの鈍化しつつあるiPhone需要を先進国で喚起していく狙いがある。
なお、以前のBloombergの報道ではこのTrade-inプログラム実施においてBrightstarとの提携が説明されていたが、これに関する追加情報はいまのところない。またPowerONの提供するギフトカード提供のリサイクルプログラムがスタートしているが、こちらは店舗持ち込みではなく郵送での査定を依頼するもの、そしてiPhone以外にもApple製品全般を対象にしている点で異なる。PowerONのRecycling ProgramsはAppleのStoreギフトカード提供を前提としているため、Trade-in ProgramのようなiPhone新製品購入や携帯キャリアとの契約は求められず、Apple製品限定という条件つきながら好きなタイミングで好きな製品を購入できるメリットがある。