音声認識技術を開発する米Nuance Communicationsが、同技術を利用する開発者らに対して「iOS 7が9月10日にリリースされる」旨の通達を行っていることがわかった。9月10日には米AppleがiPhone関連の発表会を行うことが噂されているが、同タイミングでiOS 7がリリースされる可能性が高まってきた。さらに、新型iPhone自体の販売開始時期が早まる可能性も考えられる。
同件はThe Next Webなどが報じている。もともとはニュージーランドの開発者Owen Williams氏がBlogの中で公開したもので、Nuanceが開発者に宛てたメッセージの中で「As you are probably aware, iOS 7 GA will be released on September 10th. (皆さんがご承知のように、iOS 7の一般リリースが9月10日になります)」との記述がある。確定情報ではないものの、Nunaceが9月10日をiOS 7のリリース日だと認識していることがうかがえる。なお、NuanceはiOSの音声認識アシスタント「Siri」に技術提供を行っていることが公式情報ではないものの知られており、Appleと比較的密接な協力関係にある。そのため、今回の公開情報に一定の信憑性を与えている。
これが何を意味するかという点だが、まず前述のように9月10日にスペシャルイベントが開催される可能性が高いことを示唆している。新型iPhoneはiOS 7を標準搭載してくるとみられるため、少なくとも新型iPhoneが発表されるタイミングまではiOS 7の一般公開が行われる可能性は低いと考えられる。さらに前回のレポートで示唆したように、新型iPhoneの販売開始タイミングが従来の予想よりも早まる可能性がある点だ。従来のリリースタイミングを鑑みれば、新型iPhone発表が行われ、そこから1~2週間程度で新製品の最速販売(場合によっては米国のみ)が行われることになる。そして最速販売日の7~10日ほど前に既存ユーザー向けのiOS新版の提供が開始されるケースが多い。もし9月10日の発表日のタイミングでiOSの一般配布が開始されたとすれば、新型iPhoneもまたそれから1週間以内程度に販売が開始される可能性がある。以前までのスケジュールで考えれば、9月10日に発表イベントが行われたならば、新型iPhoneの最速販売スケジュールは翌週20日の金曜日である可能性が高い。だがもし、iOS 7のリリースが同日に行われるのであれば、新型iPhoneの一部機種について発表日の週末(13日)か、あるいは久々の「Available Today」の文字を見られる可能性もあるかもしれない。