バブル期とは、日本経済が最も好景気に沸いた頂点を指し、1985年~1991年頃のことをいいます。現在ドラマで人気の半沢直樹はバブル後半頃の入行で、勤続20年ほどという設定ですから年代は40代なのですが、一体、この世代の就活はどんな感じだったのでしょう。
どこの国のこと? 今の時代からは全く想像がつきません。
バブルの時代を大まかに表すと、高ければ高いほど物が売れ、会社の接待や海外旅行経費は大盤振る舞い、大会社にも大量入社、アルバイトでも高時給などといった、今では考えられない現象が続いていたのがこの時代です。
1989年12月、バブル期のピーク時には日経平均株価の高値が38,915円になったほどで、現在とは3倍近くの差になります。就活についても現在とは真逆で、100%売り手市場といっても過言でない状態でした。バブル期の新卒求人倍率は2倍を超え、ほとんどの就活生が思い通りの企業に就職できた夢のような時期を過ごしたのです。
アナログ時代でも、就活情報は企業からドーンとやって来ました
今と違ってパソコンの普及率が10%そこそこで、携帯電話もとても手に入る時代ではなかった時代の就活は、就職情報企業からの冊子や先輩や知人、親からの勧め、大学の学生課からの求人情報などで情報を得ていました。
1986年に発足された就職協定遵守懇談会により大学4年生の8月20日会社訪問開始、11月1日内定解禁としたものの、5月くらいから企業が学生に接触し始め、8月20日の"会社訪問解禁日"は実質内定式だったといいます。内定者を逃さないため、1日拘束や海外研修なども行っていたというから、豪華な話です。
(文・ロックスター上原一子)