三菱航空機はMRJの初飛行予定を2015年第2四半期(7~9月)に、初号機納入予定を2017年第2四半期に改定することを発表した。

装備品のパートナー各社と納入時期に合意

同発表までは、初飛行が2013年度第3四半期(10~12月)、初号機納入が2015年度の半ばから後半を予定していた。MRJの開発は、高い安全性・性能を備えた航空機の開発を確実に推進することを最優先に、プロセスの構築と装備品仕様の詰めに注力してきた。

その結果、装備品の製造開始・納入時期に遅れが生じたが、このほど、装備品のパートナー各社と安全性を担保していくプロセス及び納入時期について合意し、新しいスケジュールを確定したという。 また、試験機の製造については機体の組み立て段階へ進んでおり、地上試験、飛行試験、カスタマー・サポート及び早期量産体制構築の準備も進めている。

現在開発をしているMRJは、70~90席クラスの次世代民間旅客機。世界最先端の空力設計技術、騒音解析技術などの適用と、最新鋭エンジンの採用により、大幅な燃費低減と騒音・排出ガスの削減を実現するという。

1列4席の配置、大型のオーバーヘッド・ビンの装備などを採用し、快適な客室空間を提供する。三菱航空機の資本金は1,000億円で、三菱重工、トヨタ自動車、三菱商事、住友商事、三井物産ほか、数社が出資している。 現在の受注機数は325機(確定165機、オプション160機)。