ラックスマンは8月23日、真空管式プリメインアンプ「LX-32u」を発表した。発売は9月下旬で、標準価格は273,000円。1970年代によく見られた木箱ケース入りのデザインを採用する「復刻シリーズ」の製品。ツマミは重厚感あるアルミ削り出しのものとなっている。
LX-32uは復刻シリーズにおいては、2008年に発売した「SQ-38u」以来の2モデル目となるプリメインアンプで、SQ-38uはLX-32u発売後も併売される。
LX-32uが使用している真空管はEL84×8本、ECC83×1本、ECC82×2本。ムラード型のドライバー段に5極管接続のファイナル段という構成で、出力段には特性をそろえたEL84を選別し、プッシュプルの各チャンネルにパラレル接続している。
主な仕様は、連続実効出力が16W+16W(6Ω)、周波数特性が20Hz~80kHz(+0、-3dB)、S/N比が95dB以上(ライン)、全高調波歪率が1%以下(1kHz、16W/6Ω)となっている。本体サイズはW400mm×D400×H166.5mmで、質量は19.5kg。
端子類は、ライン入力×3系統、PHONO入力×1系統(MM/MC切替)、録音入出力×1系統、セパレート入出力×1系統、スピーカー出力×2系統、ヘッドホン出力×1系統を装備する。PHONO入力はMMとMCに対応。スピーカー出力は、A/B同時出力も可能だ。
トーンコントロールは、ターンオーバー周波数を3段階に切り換え可能なバス/トレブル独立式。ローカットスイッチ、モノラルスイッチなど、アナログレコード再生のための機能も搭載する。
ラックスマンでは、ここのところ「L-305」や「CL-38u」のように、木箱構造を採用したノスタルジックなスタイルのアンプをリリースしている。同社のファンの中には、数十年前に製造された管球アンプを使い続けている人も多い。しかし、リペアのためのパーツ入手が難しくなってきており、デザイン面でもサウンド面でも、雰囲気を変えずにリプレースできる製品を望む声が同社に寄せられているという。同社では、それに応える形で「復刻シリーズ」リリースしているとのことだ。