文部科学省は8月22日、国民の健康や体力に関する意識や運動・スポーツの実施状況などを調査した「体力・スポーツに関する世論調査」の最新版の結果を公表した。全国の20歳以上の男女3,000人を対象に調査を行い、うち1,897人から有効回答を得た。
運動不足を感じているのは4人に3人で過去最高の割合
調査は「健康と感じているかどうか」「体力はあると感じているかどうか」「運動不足と感じているかどうか」などの質問に関する回答をそれぞれ集計した。
運動不足に関する質問では、運動不足を「大いに感じる」(31.5%)と「ある程度感じる」(43.2%)を合わせて、およそ4人に3人の74.6%がふだん運動をしていないと実感していることが明らかになった。この数字は前回より0.7ポイント増えて、過去最高。
年齢別に見ると、高齢層は比較的運動不足を実感していないようで、70代以上は「大いに感じる」と「ある程度感じる」を合わせて59.8%と、平均よりも15ポイントほど低い。
実施した運動はウオーキング、体操、ボウリング・ランニングが上位
この1年間に行ったスポーツや運動に関する質問では、80.9%の回答者が、何らかの運動をしたことがあると回答。前回調査時より3.2ポイント増え、こちらも過去最高の数値となった。
行ったスポーツの種目(複数回答可)では、ウオーキング(50.8%)がトップ。2位にはエアロビクスなどを含む「体操」(30.8%)、3位には、「ボウリング」と「ランニング」が共に12.7%でランクインした。
基本的にお金をかけずにできるスポーツが上位に入る中で、ボウリングは直近5回の調査のうち4回で3位以内をキープしている“隠れ人気スポーツ”であることがわかる。
運動している人とそうでない人の二極化が進んでいる?
この1年間で運動・スポーツを行ったと回答した人(1,534人)のうち、運動やスポーツを行った日数が年間換算でどれぐらいになるかを尋ねたところ、「週に3日以上(年151日以上)」と回答した割合が30.1%で最多だった。
その一方、年間で50日以下しか運動しない割合は、3グループで計39.8%とかなり高い数字になった。この結果から、運動・スポーツを行っている人たちの中でも、その行う頻度にはかなりの開きがあることがわかった。