研修の様子。現場で実践的なことを学ぶ

ケイアイスター不動産は、2012年4月より、職人を目指す若者を正社員として雇用し、プロに育てる「社員クラフトマン制度」を導入している。2013年には女性を初めて正社員として登用した。

3年間の研修でプロの大工に育てる

総務庁の国勢調査によると、大工の就業者数は1980年の93万人をピークに、2010年には39万人に減少。2020年には20万人まで減少するともいわれている。現在業界全体の問題として、若者の大工職人をいかに育てるかが課題となっている。

そこで同社は独自の職人の人材採用・研修制度を導入した。大工職や内装、基礎などを目指す高卒生を新卒採用し、約3年間の寮生活と研修・実践を通して職人の技術を伝承。"クラフトマン"として、伝統技能継承者の一人に育てあげる。3年間の研修で匠(たくみ)の技を身に付けた後は、同社の新築物件の建築を担当する。

2013年には、初の女性が正社員として登用。女性は"細やかさ""丁寧さ""美しさ"を持っており、高い建築技能能力があると同社は考えているという。同制度は、建築技能者志望の女性を増やし、良い環境を提供するための取り組みの1つである、としている。

同社は、今後は取扱物件の2割を同社クラフトマンが施工することを目標としている。社員クラフトマンの募集は、社員クラフトマン専用ページで案内している。