JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州の6社は、夏季期間(7月19日から8月18日まで)およびお盆期間(8月9~18日)の利用状況をまとめ、このほど発表した。

8月17~19日に函館本線の一部区間が運転見合わせとなった影響で、JR北海道は19日、「臨時」のヘッドマークを掲げた函館方面への臨時特急列車を運行した

7月に特急列車の出火事故が相次いだJR北海道では、事故の影響で札幌から函館・釧路・稚内方面の一部特急列車が運休。7月27~29日、8月8~9日、8月17~18日には、道南を中心に大雨に見舞われ、8月17日未明に発生した函館本線山越~八雲間の列車脱線事故により、19日まで函館本線の一部区間が運転見合わせとなった。これらの事故や災害により、期間中は計943本の列車が運休したという。

同社の主要4線区(「スーパー白鳥」「北斗星」など本州方面、「スーパー北斗」など函館方面、「スーパーカムイ」「スーパー宗谷」など旭川方面、「スーパーおおぞら」「スーパーとかち」など帯広・釧路方面)の輸送実績は、夏季期間92万9,000人(前年比92%)・お盆期間33万4,200人(前年比89%)と、前年を下回る結果に。中でも函館方面は、夏季期間21万4,900人(前年比82%)・お盆期間7万4,100人(前年比74%)と大きく落ち込んだ。

なお、新千歳空港駅の利用実績は、夏季期間88万8,100人(前年比105%)・お盆期間29万8,400人(前年比107%)。札幌近郊の路線では、札幌~新千歳空港間をはじめ、札幌から小樽・岩見沢・石狩当別方面の各線区で前年を上回っている。

秋田新幹線や特急「スーパーおき」も豪雨災害の影響が顕著に

秋田新幹線は一部区間で徐行運転を実施

JR東日本では、8月9~11日に秋田県・岩手県で発生した大雨の影響で、現在も花輪線鹿角花輪~大館間が運転見合わせに(9月上旬に復旧する見込み)。秋田新幹線も8月9~11日にかけて盛岡~秋田間で運転を見合わせ、現在も一部区間で徐行運転を行っている。この影響で、秋田新幹線はお盆期間の輸送実績が前年比73%の約7万人となり、夏期間も20万4,000人(前年比92%)と、前年を下回る結果となった。

ただし、同社全体の輸送実績は前年を上回っており、夏期間1,234万1,000人(前年比102%)・お盆期間469万1,000人(前年比103%)だった。

JR東海の新幹線・在来線特急列車の輸送実績は、夏季期間1,003万3,000人(前年比104%)・お盆期間374万人(前年比107%)。JR西日本も新幹線・在来線合計で、夏季期間659万7,000人(前年比102%)・お盆期間282万9,000人(前年比103%)となった。ただし、7月28日に山口県北部・島根県西部で発生した豪雨により、山口線や山陰本線の一部区間が運転見合わせとなった影響で、特急「スーパーおき」「まつかぜ」の利用者は夏期間2万1,277人(前年比73%)・お盆期間7,505人(前年比70%)と前年を下回っている。

JR四国においては、瀬戸大橋線が夏季期間75万8,000人・お盆期間31万4,300人で前年より増加。予讃線・土讃線・高徳線の主要3線区は、夏季期間36万8,600人(前年比98%)・お盆期間15万8,500人(前年比99%)となった。JR九州のお盆期間の利用状況は、新幹線・在来線合計で約80万7,000人(前年比99%)だった。