セルシスは、同社のマンガ制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT EX」がワコムの新型液晶タブレット「Cintiq Companion Hybrid」に対応したことで、新たなマンガ制作のワークフローが可能になったと発表した。

セルシスの「CLIP STUDIO PAINT EX」がワコムの新型液晶タブレット「Cintiq Companion Hybrid」に対応

ワコムが先日発表した「Cintiq Companion Hybrid」は、コンピューターに接続すると液晶ペンタブレットとして、またコンピューターから取り外すと単独でAndroidタブレットとして使用できる画期的な新製品。同機にはネーム(マンガの下書き、ラフ)を作成できるAndroidアプリ「Wacom Manga Canvas」がプリインストールされているため、Wacom Manga Canvasでネームを作成し、CLIP STUDIO PAINT EXを使用して、そのデータを元にコンピューター上でマンガ作品を完成させることができるという。

このネームとはマンガの設計図にあるもので、ストーリーをページの形に落とし込んでいくマンガ制作の最初の工程となる。同社にはこれまでも、アイデアを出すためにカフェなどの外出先でネームを描きたい、といった要望がユーザーから多数寄せられており、さらにプロのクリエイターの場合には、ネームの段階で編集者と打ち合わせを行うことも多いため、持ち出し可能な環境でネーム作成を行いたいとするニーズは少なくなかったという。

こういったニーズに応え、同社は「CLIP STUDIO PAINT EX」 の最新バージョン(Ver.1.2.7)を8月7日に公開。本バージョンでは、Wacom Manga Canvasからエクスポートしたネームファイルを読み込み、下描き、ペン入れ、仕上げから印刷用の入稿データの作成まで残りのマンガ制作の全行程をコンピューターで行えるようになっているとのことだ。

「Wacom Manga Canvas」によるネーム作成

「CLIP STUDIO PAINT EX」に「Wacom Manga Canvas」のネームファイルをインポート