エビペーストと言えば、タイやマレーシアなど東南アジアでもよく使われている、エビに塩を加え発酵させた調味料。蓋を開けたとたんに襲ってくるニオイは強烈だが、その分、うま味が凝縮されている。このとっておきの調味料、オススメの一品が香港にあるのだ。
オススメは大澳の地物
広東料理でもよく使われていて、種類は少ないながらスーパーでも売られている。なかでも、香港にいまだに残る漁村・大澳の特産であるエビペーストは、風味豊かで上質なのだという。今でも、漁村を歩けば大きなザルにエビを広げて干している風景に出合える。手作りかつ新鮮なエビペーストは、香港の都市部からわざわざ買いにくる人もいるほどだそう。
この強烈な味は料理にする場合、他の素材の邪魔をしないかと危惧してしまうが、その分天然のうま味がたっぷり含まれていて、熱を加えると料理がまろやかに仕上がるという。このあたりは、“エビ味噌”と表記されるのもしっくりくる。味噌炒め、味噌汁、味噌漬けみたいに使えそうだ。ただ、味噌よりももっとクサミと塩分が強いので、少量で十分そう。
そこで今回、大澳でもオススメと言われる「張財記」のエビペーストで、野菜炒めにトライしてみた。
エビペーストの「エビとシメジと彩り野菜炒め」
〈材料・2人分〉
・ムキエビ 6~10匹
・ニンニク 1かけ
・エビペースト 小さじ1
・ごま油 大さじ1
・玉ねぎ 4分の1個
・シメジ 4分の1房
・パプリカ(赤・黄)各2分の1個
・ピーマン 1個
・醤油 小さじ1
・コショウ 適量
〈作り方〉
1. 玉ねぎは 薄切りに、シメジは 小房に分ける。
2. フライパンに ごま油、みじん切りにしたニンニク、エビペーストを入れてから火にかけ、エビペーストの香りを出すように 素早く炒める(油がパチパチはねるので注意)。
3. 2の中に ムキエビ、1を入れ炒め エビに火が通ったら 千切りにしたピーマン、パプリカを加えさっと炒め、コショウと 醤油で味を調える。
〈ワンポイントアドバイス〉
エビペーストそのままだとニオイが強いので、最初に炒めるのがコツ。クサミが香ばしさに変わってとってもよくなるのだ。このほかにも、チャーハンや焼きそばや、青菜などの炒めものにもぴったり。上級者メニューとして、唐揚げや蒸しものの下味にもオススメ。
レシピ考案者プロフィール : みやちゃん
フィットネスジムでスタッフをしながら、料理人としても働いています。これらの経験をいかして、簡単でおいしいレシピをブログ「四万十住人の簡単料理ブログ! 」で紹介しています。