水樹奈々が西武ドームに登場

2013年7月7日の愛媛県武道館を皮切りに全国各地を回ってきた水樹奈々コンサートツアー「NANA MIZUKI LIVE CIRCUS 2013」。西武ドーム公演が2013年8月3日、4日と2日間に渡り、約56,000人を動員して行われた。水樹にとって3年振りとなる西武ドームでのライブ、そして今回のツアー初のスタジアムモードということでファンも期待が集まる中で開催された8月4日公演(2日目)の模様をお届けしよう。

グッズ物販は何時間も前から大勢で賑わい、球場前で記念撮影するファンの姿もあるなど、ライブ開始前から西武ドームはお祭りムード一色。ライブが開演すると、ステージ上にはピエロが登場し、BGMに合わせてコミカルな動きを見せる。やがてステージの幕が上がり、ステージ中央の巨大な回転球体より水樹奈々が登場。爆音で「Gimmick Game」のイントロが鳴り響き、客席で一斉にブルーのサイリウムが広がる中、"水樹サーカス"が始まった。

水樹は青と赤のダイヤ柄の衣装を身にまとい、メインステージに歌いながら降り立つと、「みんな思いっきり楽しんでいくよ」とファンに向けて笑顔を見せ、次の「Lovely Fruit」ではキュートな歌声を聴かせる。また「ミラクル☆フライト」ではリズムに合わせてステージ両サイドから高さ約10メートルの水柱が上がる演出の中、水樹の求めに応えて、みんなでハンドクラップをして楽しんだ。

3曲歌い終えたところで水樹は集まったファンへ挨拶。これまでの西武ドームでのライブではいつも灼熱地獄だったが、今日は涼しい風も吹いており絶好のライブ日和になりそうだと意気込みを語る。そして上着を脱ぐと、ダンサー2人を伴って花道を突き進み、センターステージで「Dear Dream」を披露。続けざまに披露した「FEARLESS HERO」で水樹はさらに花道を進み、サブステージへ。これには、水樹を間近でみることができたサブステージ付近の観客が大いに沸き立った。

一旦、水樹がステージから離れ、水樹のバックバンドであるCherry Boysのコーナーへ。今回はCherry Boys扮する戦隊ヒーローが囚われの水樹を助けにいくという設定の映像を用意。そして、メンバーそれぞれがソロ演奏を華麗に披露した。

白黒の縦縞のセクシーな衣装にチェンジした水樹は、「Get my drift?」や「UNBREAKABLE」とアッパーなサウンドを客席に撃ち込んだかと思えば、「水中の青空」「STAR ROAD」では一転、しっとりとした歌声で癒しの表情を見せ、ステージ上から姿を消す。

そしてアクロバットダンス集団のGロケッツによる芸術的な演技と、水樹のバックダンサーであるTEAM YO-DAのソロパフォーマンスを挟み、サブステージに再登場。水樹によって"ナンボ"と名付けられた子象の上に立ち、インドの伝統衣装のような姿でキラーチューン「POWER GATE」を熱唱した。

観客との「パワゲ」のコールアンドレスポンスを思う存分に行い、タオル曲である「Happy☆Go-Round!」では会場一体となってタオルを振り回してお祭り騒ぎのような盛り上がり。そして、今回ファンにとって嬉しい衝撃となったのは、約10年ぶりのライブでの披露となった「keep your hands in the air」。TEAM YO-DAと息のあったダンスで観客を魅了した。

夕方から始まったライブもいつしか夜の帳が降り「Late Summer Tale」や「Crescent Child」の演奏の頃には西武ドームに観客たちが持つサイリウムによる綺麗なブルーの絨毯が出来上がっていた。

ショートムービーのコーナーでは、悪のジョーカーと精霊の様な姿をした水樹のバトルが描かれ、途中からは映像そのままの姿で2人がステージに登場。ジョーカーが剣を振るうと炎柱が、水樹が剣を振るうと水柱が立ち上がるというスペクタクルな殺陣の演出で観客の視線を釘付けだ。その勢いのまま「Naked Soldier」「Synchrogazer」と2曲立て続けにアッパーチューンを繰り出し、会場のボルテージをぐんぐんと上げていった。

さらに水樹は「ここからはギアをマックスに入れて激アツでいきたいと思います。みんなの気持ちを一つにして!」と檄を飛ばし「LINKAGE」「ETERNAL BLAZE」「Vitalization」とパワフルな楽曲をたたみ掛けて、会場をさらなる熱狂に染めた。

本編ラストでは「大事な人たちのことを思いながら聴いてください。私はみんなのことを思いながら歌います」と思いの丈を述べ、劇場上映版『宇宙戦艦ヤマト2199』のエンディングテーマ「愛の星」をファン一人一人に聴かせるようにしっとりと歌い上げた。

ファンの声援とともに迎えたアンコールでは水樹はツアーTシャツにミニスカート姿で登場。アンコール一発目の「Astrogation」では、メインステージに高さ約10メートルのタワーがそびえ立ち、水樹はそのてっぺんで熱唱する。

おなじみの「シャッス!」コールを入れた後は、ステージサイドから光る巨大フロート車に乗り込み、アリーナ外周を巡りながら「SUPER GENERATION」を歌い、コールアンドレスポンスを行いながら、ファンとの一体感を高めていく。アリーナを一周して再びステージに戻ってくると「Love Brick」を披露。ステージ後ろでは花火が打ちあがり、会場内はハッピーな雰囲気一色に包まれた。

改めて水樹からメンバー紹介が行われ、マイクオフでファンに向けて感謝の言葉を贈り、出演者全員でラインナップ。ここでライブの幕は閉じるかと思いきや、まさかのダブルアンコールへ突入。なんとT.M.Revolution 西川貴教がシークレットゲストとしてステージに登場したのだ。そして水樹と2人で「Preserved Roses」を熱く歌い上げて、最高のクライマックスシーンを創り上げた。

歌い終わった後は、2人の口からコラボレーション楽曲第2弾が制作されることが発表された。この楽曲は10月より放送されるTVアニメ『革命期ヴァルヴレイヴ』2ndシーズンのオープニングテーマとなる。リハーサルなしのぶっつけ本番でも完璧に息の合ったコンビネーションを見せた2人。水樹の今後の活躍と合わせて西川との新しいコラボレーション楽曲にも期待したい。

「NANA MIZUKI LIVE CIRCUS 2013」西武ドーム公演(2日目)セットリスト

01 Gimmick Game
02 Lovely Fruit
03 ミラクル☆フライト
04 Dear Dream
05 FEARLESS HERO
06 Get my drift?
07 UNBREAKABLE
08 水中の青空
09 STAR ROAD
10 POWER GATE
11 Happy☆Go-Round!
12 keep your hands in the air
13 Late Summer Tale
14 Crescent Child
15 Naked Soldier
16 Synchrogazer
17 LINKAGE
18 ETERNAL BLAZE
19 Vitalization
20 愛の星
【アンコール】
21 Astrogation
22 SUPER GENERATION
23 Love Brick
【ダブルアンコール】
24 Preserved Roses

写真:寺坂Johney!、江藤はんな