米Wall Street Journalによれば、米Appleは9月上旬にもハイエンドとローエンドの2種類のiPhoneの出荷を開始する計画だという。ハイエンド版は現行iPhoneの後継モデルであり、ローエンド版は一部で噂されている廉価版iPhoneに該当するものとみられ、外装に金属ではなくプラスチックケースを用いている点が特徴とされている。なお、WSJ姉妹紙のAll Things DigitalではAppleが9月10日にiPhone発表イベント開催を予定していると報じており、発表からほぼ時間を置かずして製品の販売が開始される可能性がある。
同件はWSJが8月19日に報じたもので、AppleがiPhone製造を委託する台湾の鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry)に対して9月上旬の製品出荷を打診しているという関係者の話を基にしている。9月10日の発表イベントの話と合わせると、まず同日が2つのiPhone製品が一気に発表される比較的大きなiPhoneローンチイベントとなること、そして「Available Today」ではないにしろ、発表からほぼ間を置かずして製品の発売が開始されることになる点がポイントとして挙げられる。なお、次世代iPhoneの製造は今年6月からスタートしているとされているが、現時点で部品供給の逼迫や製造上の困難などがほとんどクローズアップされていない。そのため、製品供給は比較的潤沢に行われ、ローンチも比較的世界中の多くの国で同時期に行われる可能性が高いとみられる。ただし、2種類あるiPhoneのローンチが同じタイミングで同じ地域で行われるかについて、WSJは確認がとれていないとしている。
またこれに前後して、このイベントで発表されるiPhoneに関するいくつかの噂が出ている。著名なところでは、iPhone 5の後継モデルは従来のホワイトシルバーに加え、ゴールドモデルが追加された2色になるという話だ。またホームボタンに指紋センサーを付与するという話や、128GBストレージ追加にARMv8アーキテクチャを取り込んだA7プロセッサ採用、F2.0のレンズを採用したカメラモジュール搭載といった噂もある。またプラスチック筐体を採用した廉価版iPhoneこと「iPhone 5C」と噂される製品では、従来Appleが型落ちとして旧モデルを販売していた戦略に代わり、今秋以降はiPhone 5の後継製品として市場流通することになるという意見もある。
このほかのトピックとして、iOS 7がある。新製品はどちらもiOS 7を搭載して販売されることになるとみられるが、同時期に旧製品向けのiOS配信が開始されることになる。これまでの慣習であれば、製品発売日の1週間程度前にはオンライン配信がスタートしているため、もし今回発表イベントから製品発売までの期間が短かった場合、iOS 7の配信が発表イベント同日のタイミングで開始される可能性が出てくる。こちらにも注目しておきたい。