NECソフトは14日、一般社団法人認知行動療法研修開発センターと共同でメンタルヘルスケアに向けた対話的なセルフケアツールの開発を発表した。2013年秋から本ツールによる効果の検証を行う。
うつ症状の改善に有効とされる認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy、以下CBT)をユーザー自身で行うのが特徴のセルフケアツール。CBTの概要などを学ぶ教育コンテンツのほか、CBTの代表的なスキルである「認知再構成法」「行動活性化」「問題解決技法」を利用できるという。
利用者データをサーバ側で一元管理することで、PCやスマートフォンなどマルチデバイスに対応し、どのデバイスからでも利用が可能。
セルフケアツールの対話型機能として、「認知再構成法」では自身の考えを整理し、「行動活性化」では行動の見直し、「問題解決技法」では問題解決能力の向上を支援するとしている。
特に「認知再構成法」では、精神療法家のノウハウを取り入れ、3万語以上の悩み解析用の辞書データを用いた独自の自然言語処理技術を活用する。これにより、ユーザーが記述する悩みや考えに対する応答として、適切なメッセージを返答するという。
NECソフトでは、技術改良を行うとともに、2013年秋から、評価協力の得られた企業で、本ツールを用いたメンタルヘルスの予防効果の検証を進め、医療機関向けや一般利用者向けなど、いくつかの利用形態に合わせたサービス展開を計画する。