現在と税率引き上げ後、それぞれの表示のどれが「最も良い」と思うか

博報堂はこのほど、2014年4月より実施が予定されている消費増税の「価格表示の方法」についての調査結果を発表した。調査は7月19日~22日、20~60代の男女1,000名を対象に行われた。

税率引き上げ後は様々な価格表示が可能に

消費税率は、2014年から5%から8%に引き上げが予定されている。これまでは法律で「総額表示」(税込金額)が義務付けられていたが、8%に引き上げられた場合、条件を満たせば「税抜価格」の表示も可能になる。そのため、「税込価格」「税抜価格」「税込と税抜の併記」「税込と消費税額の併記」など、様々な価格表示の可能性が出てくるという。

87.7%が「店によって表示方法が異なると混乱する」

そこで、想定される「価格表示」を9パターンに分け、どのような表示が最も良いか調査した。現状で最も良いと思う表示方法について尋ねたところ、一番多くの支持を集めたのが『「税込表示」に「本体価格」と「税額」までが記載されている表示』(40.1%)だった。

続いて税率引き上げ後、最も良いと思う表示方法について聞くと、こちらも『「税込表示」に「本体価格」と「税額」までが記載されている表示』と回答した人が多かった(48.1%)。一方、税抜表示を支持する人は、引き上げ後も2.3%程度(引き上げ前は0.7%)と非常に少ない結果となっている。

このように、2014年の消費増税時に、価格が様々に表示可能になることについて、どのように感じるか聞いたところ、87.7%が「店によって表示方法が異なると混乱する」、81.9%が「商品を手に取る時点で消費税額を含む支払金額すべてを把握したい」、77.5%が「これまでのまま税込表示に統一されている方が混乱がない」と回答している。

高額商品は税込・税抜の併記表示を望む声が高い

また、商品カテゴリーごとに、どのような価格表示がいいのか尋ねると、食料品や日用品については、「税込表示」「税込と税抜の併記表示」がほぼ同率(45%前後)。一方、公共料金や、家電や自動車などの高額商品カテゴリーは、「併記表示がよい」という人が50%を超えた。全カテゴリーで税抜表示がよいと答えた人は、3%未満だった。

商品カテゴリーごとの、望ましい表記方法