説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iPhoneの再起動が必要なときって?」という質問に答えます。
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iPhoneは「携帯電話」と「コンピュータ」という2つの顔を持っています。緊急時には法律で定められた番号(日本の場合110/118/119番)へしか電話できないなど、特殊な動作モードも備えていますが、電源オンのあとカーネルなど主要プログラムの動作を開始し、電話の着信などさまざまな要求へ迅速に対応するための常駐型プログラム(サービス)を起動するという、パソコンとほぼ同じしくみで動作しています。
コンピュータのプログラムは人間が開発するものですから、どこかに不具合(バグ)が潜んでいる可能性があります。それはiPhoneも例外ではなく、ときどき配布される「ソフトウェアアップデート」には新機能だけでなく、不具合の修正も含まれています。
ソフトウェアアップデートを適用すると再起動を促されますが、それはOSの主要プログラムを読み直す必要があるからです。すべてのプログラムが再起動を要するわけではありませんが、ハードウェアに直接アクセスするプログラムや常駐型プログラムに変更があった場合は、OSの動作を最初からやり直し(リセット)できる再起動が必要になります。
iPhoneに生じた「原因不明で設定を見直しても解消されない問題」も、再起動で解決できることがあります。アプリをすべて終了してもバッテリーの減りがふだんより速い、なぜか3G/LTE回線につながらない、Bluetoothのペアリングがうまくいかない……再起動を検討する余地はあります。筆者も先日、メールの着信時にバイブレーションしなくなる不具合に見舞われましたが、再起動したところあっさりと問題は解消しました。