エプソンは7日、ホームシアター向け、ビジネス向け、およびエントリークラスとなるプロジェクタを計10モデル発表した。同日には都内で記者発表会も行われ、プロジェクタ市場の現状やエプソンの製品戦略/販売戦略が語られた。
新モデルの内容は、ホームシアター向けが5モデル、ビジネス向けが4モデル、エントリークラスが1モデルだ。それぞれの概要は以下の別記事を参照いただきたい。
ホームシアター向け「dreamio(ドリーミオ)」シリーズ
エプソン、3LCD方式のホームシアタープロジェクタ「dreamio」新製品5モデル
ビジネス向け「EB」シリーズ
エプソン、デザイン一新でコンパクト化したビジネス向けプロジェクタ4製品
エントリーモデル「EH-TW410」
エプソン、5万円台後半からのエントリー向けプロジェクタ「EH-TW410」
新モデルの見どころ
新モデルの見どころなどを紹介したのは、セイコーエプソン ビジュアルプロダクツ事業部 VI企画設計部長の小川恭範氏(ビジネスプロジェクタ)と小西正祐氏(ホームシアタープロジェクタ)。ビジネスプロジェクタに関しては、4つのポイントとして「お求めやすさ」(価格)、「必要十分なスペック」(一例として明るさが2,800~3,200ルーメンに向上)、「設置のしやすさ」(補正機能)、「さまざまな機器とつながる」を挙げた。
今回の新モデルは「3LCD」を搭載しており、全画面が白の場合の明るさはもちろん、RGBカラーを投影したときの明るさもスペック通りであることを強調。これは「IDMS(Information Display Measurements Standard)」という規格に従ったものであり、白の明るさとカラーの明るさを表記している。また、「ピタッと補正」という補正機能を備え、縦方向は自動補正、横方向はプロジェクタ本体のスライダーで手動補正。補正の精度もかなり高く、スクリーンに対して高い位置/低い位置、斜め横方向に本体を設置しても、歪みがほとんど目立たない画面が得られる。
接続性は、スマートフォン/タブレットとの連携が中心。iOS用/Android用のアプリ「Epson iProjection」によって、iOS端末/Android端末からプロジェクタをコントロールできる。今回の発表会でも、プレゼンターがタブレットを持ちながら、自分の手元でスライドの送り/戻りなどをコントロールしていた。
ホームシアタープロジェクタのポイントは、ビジネスプロジェクタと同じ「3LCD」のほか、3D機能の充実や画質面、設置性などだ。480Hz駆動による明るい3D映像に加えて、3D時でも超解像が有効になったり、フレーム補間3Dに対応していたりする。画質面では600,000:1の高コントラスト、ゲームの投影時にフレーム遅延を低減する「Fast mode」、設置性では6畳で100インチ投影といった機能が紹介された。また、MHL対応であるため、同じくMHL対応のスマートフォンを直結できたり、無線LAN(Wi-Fi)ユニットによってワイヤレス化も実現できる。
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