映画『地獄でなぜ悪い』の完成披露試写会が7日、東京・新宿バルト9で行われ、キャストの國村隼、二階堂ふみ、友近と園子温監督が出席した。
同作は、ヤクザによる映画製作という映画作りへのオマージュを込めた園監督初のエンタテインメント作品。武藤組長(國村)は獄中にいる妻・しずえ(友近)の夢を叶えるために、娘・ミツコ(二階堂)を主演にした映画の製作を決める。全てのスタッフとキャストがヤクザという現場で監督を務める平田(長谷川博己)、通りすがりの青年・公次(星野源)に加え、ミツコを異様に愛する敵対組織の池上組長(堤真一)まで巻き込み、本物のヤクザ抗争を舞台にした命懸けの撮影がクランクインする――というストーリーで、映画は9月28日から全国公開予定。
「仁義なき戦い」のテーマ曲で登場した主演の國村は、「映画の中で映画を遊んだ映画。頭を空っぽにして見て」とアピールし、園監督は「小学生はトラウマになると思うけど、たるいテレビを見てるよりいい成長の仕方をすると思う」と自信たっぷり。「『割と大きい映画をやるけどヒロインやる?』と電話で言われて、脚本も見ずに出演を即答しました」と園監督に信頼を寄せる二階堂は、同作タイトルにちなんだお題で、"出不精でなにが悪い"と発表すると、園監督に「"女優でなにが悪い"で良いんじゃない? 僕もぶっ飛んだ映画ばかりで批判が多いから、その度に"監督でなにが悪い"って思うよ」と話していた。
また、「ヤクザが本当に愛おしくなる映画」と笑顔でPRした着物姿の友近は、「自分のやりたいことが3つ実現しました。コント経験はあるけど"極妻"をやりたかったし、女子刑務所も味わえて、しかも園監督の作品ですごくうれしい」と出演に大感激。友近へのオファー理由を、園監督は「東スポの授賞式でお会いした時に、何て色っぽいんだろうと。出演オファーをするか、抱かせていただくか、どちらかをお願いしようと思ってた」と暴露し、MCに奥さん(女優の神楽坂恵)がいるでしょ? とたしなめられるも、「さっき帰ったから」と飄々。さらに撮影中のエピソードで、友近が「血を扱うのが初めてで。手に血のりを付けた監督に直接塗ってもらいました。ゾクッとして気持ち良かった」と明かすと、園監督は「でしょ!?」とニヤニヤしていた。