ビジネスにおいて求められるのは結果です。それでも、人と人との契約の上で行われることですから、実際には結果だけでなく、そのプロセスも大切です。もし重要な仕事を進めるのであれば、折に触れて、次の言葉を思い出してください。

本日の論語

『子曰、人而不仁、如礼何、人而不仁、如楽何』(子いわく、人にして仁ならずんば、礼をいかにせん。人にして仁ならずんば、楽をいかにせん)

意味

人を思う真心がなければ礼儀正しくしたとしても無意味である。仁愛を持たぬものが(儒学の教えの実践として勧める)音楽を奏でたとしても、また無意味である。人を思う真心がなければ、礼が何になるのだろう。

解説です!

論語で最大の徳と言われている「仁」に欠かせない"他者を大切にして思いやる心"が欠けた人は、幾ら形式的な礼節を学んでも何にもなりません。また、儀礼に必要な楽(歌)を上達させても何にもなりません。つまり、他者を大切にする「仁」のない者がいくら見せかけだけの礼楽を習得しても無意味だということです。

こんなシーンで役立ちます!

仕事をする上で、つい結果を求めるばかりに、相手に対する礼儀や尊敬の念を忘れてしまっていませんか。そうした態度は結果として、「次の目」を消し去ることにもなります。もし、今、仕事が順調だったとしても、相手に対するリスペクトの気持ちが欠けていないか見直してください。礼節が欠けていなければ、次の仕事もきっと上手くいきますから。