博報堂は5日、中国のリサーチ会社「北京世研伝媒広告有限責任公司」と共同で、日系企業を対象としたコンサルティングプログラム「博世展覧(はくせいてんらん)」の提供を開始すると発表した。

中国では、広告・PRとしての企業・商品情報の発信と共に、様々な業界のステークホルダーとの商談機会の機能を持つ、展示会の重要性が増している。一方、展示会の数が多い上、公開されている関連情報に限りがあるため、日本企業は出展する展示会の選定が非常に難しくなっているという。

「博世展覧」では、日系企業が中国で展示会出展を計画する際に、関連分野の複数の展示会を比較検討し、各企業の出展目的や予算に合わせて、より適切な展示会の選定および出展をコンサルティングする。展示会の過去実績、費用対効果、PR効果、有識者との関係構築への寄与度などを指数化し、この指数を元に、出展計画の立案をサポートする

同社は今回のプログラム開始に当たり、中国の展示会情報を整理し、診断の基礎となるデータベースを整備。「自動車」「化粧品」といった業界ごとだけでなく、「環境」「教育」「先進技術」など、テーマごとに情報を集め、既存展示会のデータを蓄積した。PR効果については、新聞やインターネットニュースサイト、微博などの情報を集めた同社オリジナルの記事データベースを活用し、どの展覧会がより多くの報道や口コミに登場するかを調査・分析するという。

「博世展覧」ワークフロー

また、個々の展示会が業界の関係者にどの程度注目されるかという権威度や、中国のビジネス界や行政担当者などとの関係構築の寄与度、有効性については、中国の社会事情や展示会の動向を熟知した北京世研伝媒広告有限責任公司の監修のもと、オリジナル評価指数で測定するとのこと。

さらに、出展対象候補とする展示会について過去に参加した企業等へのアンケートを行うなど、定性的な評価も実施。それぞれのDBのデータ、定性の両面の評価から展示会の活用効果を測定し、最適な出展計画をコンサルティングするとしている。