先日、SamsungのExynos 5 Octa搭載版Galaxy S4について"ベンチマーク最適化モード"の存在の可能性についてレポートしたが、これに関してSamsungが公式Blogの中で反論している。同社は公式Blogの「Samsung Tomorrow」において7月31日(米国時間)、アプリによってGPUの最大動作クロックを変更しているのはベストなユーザー体験を提供するためであり、特定ベンチマークの結果を向上させることを意図したものではないという趣旨の投稿を行った。
この問題は、Galaxy S4で特定のベンチマークを動作させた場合、Exynos 5 Octaに内蔵されたGPUの動作クロックが規格上の最大動作クロックである533MHzで駆動するのに対し、それ以外のベンチマークや一般アプリでは480MHzへと上限が抑えられてしまうというもの。そのため、特定ベンチマークで好スコアをマークするための「ベンチマーク最適化モード」などと呼ばれていた。
だが以前のレポートでも紹介したように、こうしたクロック周波数の変更はバッテリ消費を低減するための施策であり、Samsungも今回のBlog投稿の中で特定アプリがパフォーマンスを浪費しないよう調整することが目的だと説明している。特に、フルスクリーンモードで長時間動作するアプリの場合、GPUのクロック上限を480MHzに落として動作するという。ただしS Browser、Gallery、Camera、Video Player、そして特定ベンチマークに関してはその限りではなく、533MHzの最大クロックが適用されることになるという。
内蔵アプリと一部ベンチ限定で最大クロックでの動作を開放していることを認めたものだが、多くの一般ユーザーには影響ないこととはいえ、パワーユーザーを中心に今後しばらくは議論を呼ぶことになるだろう。