NECは31日、スマートフォン事業から撤退すると発表した。同日付けでスマートフォンの新規開発を中止し、現在販売中の機種をもって生産と販売を終了する。なお、スマートフォンの保守は引き続き行い、従来型携帯電話機の開発と埼玉日本電気における従来型携帯端末の生産は継続する。

同社はスマートフォン事業の撤退について、競争力の維持・強化にスケールメリットが重要になるなかで、出荷台数が減少し、業績改善の見通しが難しくなった状況を踏まえて総合的に判断したとしている。

今後は、携帯電話端末事業で培った無線通信や端末開発、ヒューマンインタフェースなどの技術やノウハウを社会ソリューション事業に活用する。同事業へ経営資源を集中、強化するため、NECカシオモバイルコミュニケーションズの継続事業に従事する従業員を除き、NECグループ内で同事業を中心に人員の再配置を行う。