ソフトバンクテレコムと衛星測位利用推進センターは、準天頂衛星初号機「みちびき」を利用した位置情報の測位精度の実証実験を鹿児島県種子島と屋久島で今秋実施する。種子島での実験では、参加モニターがスマートフォンを使いながら、種子島を舞台にした人気ゲーム「ROBOTICS;NOTES」に登場する島内のスポットを巡る内容となっている。

同実証実験では、「みちびき」のL1-SAIF補強信号を利用したメッセージングによる受信者の行動実証、屋内位置測位システムIMESを活用した屋内外シームレス位置測位の実証を同時に行う。また、「みちびき」の測位精度についての技術実証や準天頂衛星システムを使ったサービスの実用化についての有用性の実証も行う。一般にGPSの位置情報の測位精度は10m以上の誤差が生じるが、「みちびき」をはじめとした「準天頂衛星システム」を使うことで、一般的な受信機でも誤差が1m前後に減るという。

実証実験は、鹿児島県種子島と屋久島で実施する。種子島で行われる「種子島ランドマーク実証実験」では、総勢300名の参加モニターを募り、島内を観光する。

実証実験は「ROBOTICS;NOTES」とコラボレート

参加モニターは、位置情報を使った周辺スポット案内アプリ「ふらっと案内」の機能を利用したデジタルスタンプラリーにチャレンジし、島内を周遊する。デジタルスタンプラリーは、種子島を舞台とした人気ゲーム「ROBOTICS;NOTES」とコラボレートしたものとなっている。参加者は2泊3日の間に仕掛けられたミッションをクリアするとレアグッズが景品として入手できる。参加希望者は、専用サイトから申込みが行える。

屋久島では、位置情報受信技術向上に特化した測位実験を行う。屋久島の山岳地域で、位置測位困難地域での準天頂衛星信号の受信優位性、および測位精度について実験する。

今回の実験は、衛星測位利用推進センターとソフトバンクテレコムが、経済産業省の2013年度「準天頂衛星システム利用実証事業」に係る補助事業に共同申請し、採択されたことで実施するもの。