インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は、同サービスが保有する約20万件(2005年1月~2013年5月)の求人情報をもとに「企業が求める英語力」について調査を実施した。
企業が英語力以外も重視する傾向に
「英語力」が必要とされる求人の割り合いをレベル別に見たところ、「初級レベル(簡単な読み書きや会話ができる/TOEICテスト~500点)」は2005年の4.2%から割り合いを増やし2010年には50%に到達。その後、現在まで60%弱で推移している。
また、「上級レベル(ビジネスにおける商談・交渉ができる/TOEICテスト800点~)」についても、2005年の1.0%から2011年の28.6%まで右肩上がりに上昇し、30%弱で高止まりしているという。
2013年1月~5月の新規求人数の増加率は前年比+7.8%だったのに対し、英語力が必要とされる求人は前年比+3.9%だった。このように、国内の景気が回復基調にあることで、海外投資を積極化する企業を上回るペースで国内の"英語力が必須ではない求人"が増加。このことが、英語力が必要とされる求人が高止まり傾向を示す背景の1つとしてあげられる。
さらに、2011年ごろまでは英語力を最重要視する企業が多くあったものの、最近では「英語力は入社後の研修や学習でも身につけられる」という考え方が広がっており、英語力よりも「職種の専門性」や、「仕事の進め方に関する力」、「人と関わる力」が重視される傾向が強まっているという。
調査の結果から同社では、「英語力だけが武器になる時代ではなくなっている。キャリアの価値を高めるためには、英語力にプラスしたスキルアップをしておくことが重要」と分析している。