2013年夏パソコンのキーワード、第4世代Core(Haswell)についてざっくり解説する本企画。第1回目ではその特徴を「省電力性能」「グラフィックス性能」と紹介したが、第2回目の本稿ではその大きなポイントの1つ、省電力の秘密についてさらに深堀りしていこう。
2013年夏パソコン特集
ボーナスで買っちゃう? - 夏PCのキーワード"第4世代Core"の魅力をざっくり解説(第1回)
2013年夏のノートPCで新たに採用されるようになった「第4世代Coreプロセッサ」。その最大の進化点が、バッテリ駆動時間の拡大だ。
インテルによれば、従来のCoreプロセッサ(第3世代のCore i7-3667U)を搭載したノートPCと第4世代(Core i7-4650U)搭載製品を比較すると、バッテリ駆動時間はOfficeソフトでの文書編集などでは約1.35倍、動画の再生では約1.5倍に延びるという。しかも、性能は従来と同等か、用途によってはよりパワフルになっている。
第4世代Coreと第3世代Coreのバッテリ駆動時間の比較 | ||
HDビデオ再生時のバッテリ駆動時間 | バッテリ駆動時間 | |
Intel Core i7-4650U(第4世代Core) | 9.1時間 | 8.3時間 |
---|---|---|
Intel Core i7-3667U(第3世代Core) | 6時間 | 6.1時間 |
もちろん、新旧製品の違いはプロセッサだけではなく、実際の駆動時間は液晶ディスプレイなどいろいろなパーツの組み合わせによって決まってくるので、従来のノートPCに比べて新製品でどれだけ「バッテリ長持ち」になったかは一概には言えない。
しかし、従来モデルから大きさも重さもまったく変わっていないアップルのMacBook Airが、最新モデルで第4世代Coreプロセッサを搭載した途端に、11インチモデルで5時間から9時間へ、13インチモデルで7時間から12時間へと、約1.7~1.8倍に伸びていることから、新しいプロセッサが駆動時間拡大の決め手になったことは間違いなさそうだ。
では、第4世代Coreプロセッサはどのようにしてこれだけがバッテリ長持ちするPCを実現したのだろうか。
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