ソニーは7月23日、内視鏡の映像信号の制御および表示装置として「ヘッドマウントイメージプロセッサユニット」および「ヘッドマウントモニター」(HMM-3000MT)を発表した。発売は8月1日で、価格はオープン。推定市場価格はヘッドマウントイメージプロセッサユニット、ヘッドマウントモニター、ケーブル 各1式のセットパッケージで1,50,000円前後、八度マウントモニターが1,000,000円前後。

写真上が「ヘッドマウントイメージプロセッサユニット」、下が「ヘッドマウントモニター」(HMM-3000MT)

ヘッドマウントイメージプロセッサユニットが内視鏡の映像信号の入出力および映像制御などを行い、内視鏡からの映像がヘッドマウントモニターで表示される。ヘッドマウントモニターは3Dと2Dの信号いずれにも対応し、プロセッサユニットのボタンで切り替えが可能となっている。

接続例

開発背景としてソニーでは、開腹手術に比べて患者への負担が少ない手術として内視鏡手術が普及していること、高精度の奥行き情報を含めて高精細な表示を行える3D映像には医療現場で潜在的なニーズがあり、3D対応の内視鏡の導入が始まっていることを挙げている。

今回発表されたヘッドマウントモニターには有機ELパネルが用いられており、高解像度・高コントラスト・高速応答・正確な色再現による微細な映像表現が可能。表示画素数は1枚で1,280×720ドット、サイズは0.7型(対角18mm)となっており、これが左右1枚ずつ搭載される「デュアルパネル3D方式」となっている。3D表示に関しては、左右別々のパネルを用いることにより、家庭用の3Dテレビのようなクロストーク(映像が完全に切り替わらずに混ざってしまうこと)が生じない点もメリットに掲げられている。

また、内視鏡からの映像をメインで表示する以外に別の映像をワイプで表示する「ピクチャーインピクチャー」機能、内視鏡から出力された映像を左右反転・180度回転しての表示が可能など、医療機器としての特性が考慮された機能を備えている。

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