女優の上戸彩が主演を務める映画『武士の献立』(12月14日公開)が、現地時間の9月20日にスペインで開幕する第61回サン・セバスチャン国際映画祭の「キュリナリー・シネマ」部門で日本映画としては初めて上映されることが22日、明らかになった。
同作は、『釣りバカ日誌』シリーズなどで知られる朝原雄三監督作。優れた舌と料理の腕を持つ女性・お春(上戸彩)と、加賀藩に代々料理人として仕えている舟木家の跡取りでありながら料理が苦手な夫・舟木安信(高良健吾)が、次第に心を通い合わせながら成長し、さまざまな難局を乗り越えていく姿を、史実に基づいて描き出した。上戸、高良のほか、西田敏行、余貴美子、夏川結衣、成海璃子、柄本佑、緒形直人、鹿賀丈史ら豪華俳優陣が出演する。
サン・セバスチャン国際映画祭は、"美食世界一"とも言われる街で行われるスペイン語圏最大の映画祭。今回、日本映画としては初めて上映が決定した「キュリナリー・シネマ」部門は、3年前に新設され、食にまつわる良作を上映することでも世界中の美食家や映画関係者の注目を集めている。上映に合わせて、上戸が初めて現地入りすることもこのほど決定した。
上映決定の知らせを受けた上戸は、「(「キュリナリー・シネマ」部門には)たくさんのいろいろな国のおいしい料理の映画が出てくると思いますが、日本料理がすごくおいしそうに生きて出ている映画だと思いますので、日本を代表してこの作品を選んでいただいたというのは光栄です」と喜び、見どころについては、「映画に登場する包丁式という、最後まで食材に素手でさわらずに包丁と箸で料理をつくる包丁の儀式があるのですが、すごく高度な技で、選ばれた人しかできないことだと思うので、その包丁式のシーンを見ていただきたいですね。とてもカッコいいです」と伝えていた。
また、初のスペイン訪問を「どのくらい滞在できるか分かりませんが、スペイン料理がすごく好きなので、本場のスペイン料理が食べられるのもうれしいですし、中でもシーフードが楽しみです」と心待ちにしている様子だった。
(C)2013「武士の献立」製作委員会