「魂の場所」展ポスター、ちらしデザイン 福田秀之

セゾン現代美術館は10月6日まで、夏のコレクション展「魂の場所」を開催している。

死とは、永遠とは、現在とは、記憶とは何か、を問う展覧会

「図書館は、"死者の言葉"に満ちているとされる。図書館がしばしば"死の空間、あの世の空間"として捉えられる理由だが、もしもそうならば、美術館もまた"死の空間、あの世の空間"ではないだろうか。事実、作家の多くは美術館に作品が飾られ美術史において永遠に語られることを願っている。とすれば彼らは死の空間、あの世の空間を目指して画していることになる……」。

同展は、そのような視点に立ち、「それではいったい死とは何か、永遠とは何か、現在とは何か、そして記憶とは何か。美術館はほんとうはこのような問いの充満した空間なのではないか」をテーマに開催される展覧会となる。

パウル・クレー「Büste」1922 写真提供:財団法人セゾン現代美術館

主な出品作品として、パウル・クレー「Büste」、ジャクソン・ポロック「No.9」、荒川修作「Gentle Friend」、宇佐美圭司「大洪水へ」などを展示する。

会場は、セゾン現代美術館(長野県北佐久郡軽井沢町長倉芹ケ沢2140)。開催日時は、7月13日~10月6日 10時~18時(最終入館は17時30分まで)。休館日は木曜日。ただし、8月は無休となる。入場料は、一般1,000円、大高生700円、中小生300円。

また、8月24日、9月14日には、三浦雅士氏(文芸評論家)を迎え、三浦氏とゲストによるギャラリー・トークを行う。8月24日は、鷲田清一氏(哲学者)をゲストに「魂の現象学」を、9月14日は、吉増剛造氏(詩人)とともに「視覚空間・死・言語空間」を開催。いずれも14時より、定員30名(先着順)。その他、詳細は同館Webページにて確認できる。