神奈川県は18日、手足口病警報を発令し、県民に注意を呼びかけた。
神奈川県内では、6月下旬から手足口病の患者報告数が増加。第28週(2013年7月7日~14日)の発生状況は定点(小児科医療機関213カ所)当たり7.69人となり、感染症発生動向調査における警報レベルの定点当たり5人を超え、大きな流行となっている。
手足口病の症状は、感染後、3~5日の潜伏期をおいて、口や手のひら、足の裏などに2~3mmの水ぶくれができる。ほとんどの場合は特別な治療の必要はないが、まれに髄膜炎などの合併症が生じることもあるため、頭痛、嘔吐、高熱、2日以上の発熱などがある場合は医師の診察を受けるよう勧めている。
手足口病に有効なワクチンはない。予防方法として、感染者にはなるべく近づかないこと、こまめな手洗いの奨励、咳やくしゃみをする時には口や鼻をティッシュなどで覆うこと、集団生活ではタオルの共用を避けることなどを呼びかけている。また、手足口病患者の約95%は6歳以下の乳幼児となっていることから、家庭や保育園、幼稚園、学校などに対し、手洗いなどの感染予防に努めてほしいとしている。
併せて神奈川県は食中毒警報を発令。同県では、過去の食中毒発生時の気象条件などを解析した予測式に基づき、食中毒が発生する恐れのある日を予測し、消費者や食品等取扱い業者に対して注意喚起を行っている。今年はここ数日、予測値が上昇し、食中毒発生の可能性が高まったため、昨年より13日早い18日に警報を発令した。
食中毒警報の発令に伴い、飲食店や集団給食施設、魚介類・食肉販売業などの営業者に対し、原材料および調理済み食品の細菌汚染防止の徹底などを行うよう監視指導を強化する。
県民に対しては、調理前および生の魚・肉を触った後の手洗いや、包丁やまな板の分別(肉用、魚用、野菜用などに分けて使用する)のほか、生の肉や魚を保存する際は他の食品に触れないようラップなどに包んで保存すること、傷みやすい食品は冷蔵庫または冷蔵庫に保存すること、加熱調理をする食品は中までしっかり火を通すこと、肉類を生で食べることは避けること、調理器具の洗浄・消毒などを行うよう呼びかけている。