みずほ銀行とHitz日立造船(以下日立造船)は18日、環境省の委託によりGECが公募した「平成25年度二国間オフセット・クレジット制度の構築に係る実現可能性等調査」において、ミャンマーおよびインドネシアを対象地域とした「太陽光・ディーゼルハイブリッドシステムの導入」の提案をし、このほど採択されたと発表した。

GECが公募する同調査は、二国間クレジット制度(JCM)(※1)の下での実施が見込まれるプロジェクトを対象としており、同該プロジェクトに適用可能なMRV(測定・報告・検証)方法論(※2)を開発することや、調査事業のプロセスで得られる知見・経験を集約することを目的としている。

(※1)途上国への温室効果ガス削減技術・製品・システム・サービス・インフラ等の普及や対策を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価し、日本の削減目標の達成に活用する制度。 (※2)Measurement(測定)、Reporting(報告)、Verification(検証)の方法を示す文書であり、この適用によって、温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に適切に評価する。

同件では、主提案者のみずほ銀行と共同実施者の日立造船が、ミャンマーおよびインドネシアにおいて、太陽光発電とディーゼルエンジンを組み合わせたハイブリッド発電システムによる電力供給事業を行うプロジェクト実現に向けた事業性調査・検討を行う。

ミャンマー

同システムを同国の独立電源として活用する可能性を調査し、事業性の評価および資金計画・工事計画・プロジェクト運営計画等の課題抽出やMRV方法論の構築を行う

インドネシア

上記調査を2012年度に日立造船が同国のニアス島で行っているが、今年度はJCMのモデル事業を前提として具体的なプロジェクト実施サイトを確定し、設備仕様の検討、投資コストの回収計画の策定等を実施する

同システムの導入により、太陽光発電による発電相当量およびディーゼルエンジンの発電効率向上分の化石燃料消費を回避でき、それにともない、燃料消費を回避した分のCO2排出量が、本事業による排出削減効果とみなすことができるという。

また、同システムは、太陽光発電の出力変動分を低負荷対応ディーゼルエンジンによって補い、高度な全体制御によって発電最適化と出力平準化を行うことで、高いコストがかかる蓄電池の使用が極力なくなり、建設コストおよび燃料コストの最小化を実現することができるとしている。