岩手県二戸市の蔵元・南部美人は19日、梅酒の"新酒"といえる糖類無添加「梅酒ヌーボー」を発売する。
甘すぎず食中酒にも向く梅酒
同商品は、今年収穫された紀州南高梅の青梅を、日本酒(新酒)の麹の甘さのみで漬け込むことによって、日本で一番早く出荷することを実現した梅酒という。
通常の梅酒造りでは、アルコール度数の高い焼酎と大量の砂糖で梅を漬け込み、1か月から半年ほどかけて梅の香りや酸味を抽出する。対して同商品は、漬け込みに全麹仕込みの日本酒を使用。砂糖を一切使用せず、麹由来の甘さだけを利用して、1週間から2週間の漬け込みで梅酒に仕上げるという。この製法は同社と岩手県工業技術センターの共同開発によるもので、特許を取得している。
一般的な梅酒のほとんどは焼酎で造られており、比較的強いアルコール(度数35%)で漬けられるが、これをアルコール度数の低い日本酒(度数15%前後)で漬けることで、麹の発酵によるアミノ酸のうまみや優しさ、まろやかさを狙った。また砂糖を一切使わず、米と水と梅のみでできているため、食中酒にも向くという。価格は720mlが1,700円、1,800mlが2980円。なお、初回分は受注生産となる。