AIGジャパン・ホールディングスとその100%子会社であるAIU損害保険(以下AIU)と富士火災海上保険(以下富士火災)は16日、関係当局の認可等を前提に、2015年下半期以降にAIUと富士火災(以下両社)の合併による経営統合を行う方向性で準備を進めることを決定したと発表した。
日本におけるAIGグループ各社は、AIGジャパン・ホールディングスを中心に、保険の引受による安定した収益基盤を確保し、市場をリードする革新的なリスク管理サービスを提供していくための成長戦略を策定し展開してきた。
中でも、2000年の業務提携に始まり関係を深めてきたAIUと富士火災は、2011年に富士火災がAIGの100%子会社となって以降、次世代代理店システムの共同開発、商品の代理代行販売、人材交流など、さらにその連携を加速させてきたという。
このたび、AIGグループとして将来に向けたさらなる相乗効果を追求する成長戦略を検討してきた結果、両社の合併による経営統合により両社が現在有する強みを組み合わせ、経営資源の集約を図ることが、顧客、代理店、ビジネスパートナー、社員を含むすべてのステークホルダーの最善の利益に適うと判断し、両社の取締役会において統合に向けた準備を進めることを決定した。
同経営統合においては、国内外における経済活動や社会情勢の変化、テクノロジーの進展など損害保険業界を取り巻く経営環境の変化を踏まえた事業基盤の変革と成長戦略を実現することを重視していくという。
統合後の新会社は、AIUが67年にわたり外資系損害保険会社として培ってきた専門性や経験・ノウハウと、富士火災の95年にわたる日本市場での豊富な経験、全国ネットワークや経営資源・人材等を融合することで、顧客のニーズに応え、満足してもらえる商品やサービスをご提供することを目指していく。また、米国の企業向け損害保険市場における最大手であるAIGが得意とする企業に対する高度なリスク・マネジメント・ソリューションの日本市場への積極展開を図っていく。
さらに、両社の経営資源や将来への投資を一本化することにより、経営の効率化を図るとともに、サービス向上のための基盤整備も可能となるという。そして、顧客、代理店、ビジネスパートナー、社員を含むすべてのステークホルダーに新しいサービスや付加価値を提供し、一体となって新会社の持続的な成長を目指していくとしている。