大阪商工会議所はこのほど、近畿圏の商工会議所と共同で「3Dプリンター活用研究会」を8月22日に発足させると発表した。同研究会では、3Dプリンター活用による中小企業の国際競争力強化を目指し、活用事例や課題などについて研究していくという。
3Dプリンターは、設計・施策工程の大幅な効率化やスピードアップなど、ものづくりを大きく変革させる可能性があることから、今後は研究・生産の現場委での活用を通じ、製造業の国際競争力強化に貢献することが期待されている。また、3Dプリンターの機能・価格帯別のラインナップや利用可能な素材が増えるにつれて用途が拡大し、新たな関連ビジネス創出への期待も高まるなど、「社会経済に大きなインパクトを与える可能性を持っている」(大商工)。
一方、3Dプリンターを経営に活用するには、自社に適した用途の把握や3Dデータの作成技術(人材)が不可欠であるため、主にユーザーの立場から、3Dプリンター活用による中小企業の国際競争力強化や課題などについて探る同研究会を設立したという。
同研究会では、中小企業の活用実態やニーズなどを調べるアンケートやヒアリングを実施するほか、最新情報を紹介するセミナーを開催。活用事例や今後活用が見込まれる用途の紹介や、課題を検討する。また、国や自治体の支援策などに関する要望建議なども計画している。実施時期は2013年8月~2014年2月で、年内に2~3回程度会合を開催する予定。
参加メンバーは、近畿商工会議所連合会(福井県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県の71商工会議所で構成)加盟メンバーのうち、参加を希望する商工会議所。必要に応じて、参加会議所の役員・議員会社や自治体、国の地方支分部局などをオブザーバーとして招待する。
8月22日には第1回研究会を開催し、同研究会の趣旨説明および講演「3Dプリンターの可能性と課題」(課題) などを行う。場所は大阪商工会議所4階402号会議室(大阪市中央区本町橋2-8)、時間は14:00~16:00。