JR北海道は15日、特急「スーパーおおぞら3号」の3号車配電盤から出火したトラブルについて、概要を報告した。

キハ283系を使用する特急「スーパーおおぞら」

同社の説明によれば、7月15日9時13分頃、札幌発釧路行特急「スーパーおおぞら3号」が新札幌駅を発車した後、車掌が3号車(キロ282-2号)配電盤の焦げたにおいに気づいたという。配電盤を開け、接触器の配線が赤熱していることを確認。「スーパーおおぞら3号」は西の里信号場(上野幌~北広島間)で停止し、点検にあたった。

その際、接触器付近から火花が出たため、運転士が消火器による初期消火活動を行ったが、消火しきれないと判断したことから、乗客を列車の外へ避難させる措置に至った。乗客は西の里信号場から快速「エアポート91号」(小樽行)に乗車し、10時18分に乗車完了。「お客様および乗務員に怪我はありません」と同社は発表している。

JR北海道ではこのところ車両トラブルが相次いでおり、今月6日にも、特急「北斗14号」のエンジン付近から出火する事故が発生した。特急「スーパーおおぞら3号」のトラブルでは、グリーン車(キロ282-2号)の空調などを制御するスイッチ類を収める配電盤において、室内送風機・室外送風機を動作させるための接触器の配線が焼損したとのこと。配線の赤熱および火が出た原因については、「今後調査を行います」としている。