こんにちは。フィスコリサーチレポーターの三井智映子です。
今日は「TOPIX」について書いてみたいと思います。皆さんもニュースなどでよく耳にされるのではないでしょうか。TOPIXは「日経平均株価」とともに相場全体の流れを読み取る指標です。「東証株価指数」をアルファベット表記した「Tokyo Stock Price Index」の略を「TOPIX(トピックス)」といい、TOPIXは東証一部上場銘柄の全銘柄が対象となっています。
一般的には日経平均株価の方が有名ですが、日本株のベンチマーク(※)としてはTOPIXの方がよく利用されています。それは、日経平均株価は東証1部を代表する225銘柄の平均株価に対して、TOPIXは東証1部全ての銘柄の動きを表しているからなんですね。詳しく言うと、TOPIXは東証1部上場全銘柄の時価総額合計を全銘柄で割って出した数字です。
※ ベンチマーク : 運用成績の評価尺度
時価総額というのは、会社を丸ごと買ったときの値段を表していて、株価×発行済み株式数で算出できます。ですので、株価が上がると必然的に時価総額も上がるんです。そのため、TOPIXは時価総額が高く、発行済み株式数が多い大型銘柄の影響を受けます。1株あたりの値段が高くても、株式数の少ない銘柄や、中小型株には影響されにくいわけです。
東証1部上場全銘柄の時価総額について、基準日である1968年1月4日の時価総額を100とした場合の時価総額の変化を表す指標です。このように基準日を定めて、その基準日の時価総額に対する現在のその程度を表す算出方法を時価総額加重型といいます。それに対して日経平均株価は株価平均型となっています。
TOPIXは、TOPIXニューインデックスシリーズ、東証規模別株価指数、東証業種別株価指数と、大きく3のサブインデックスに区分されています。
TOPIXニューインデックスシリーズには70の大型株で構成されるTOPIX Large70、400中型株で構成されるTOPIX Mid400、そのほかの小型株TOPIX Smallと、ニュースなどでよく耳にするコア30に分けられます。
コア30は東証1部に上場する国内普通株式のうち、時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成された株価指数のことをいいます。構成銘柄の選定や入替の判断については、数値基準(時価総額、売買代金)だけで行われていて市場の実勢をより適切に反映させるため、年に1回(毎年9月)構成銘柄の見直しが行われています。現在の銘柄は以下の通りです。
【TOPIXコア30】
規模別株価指数は、東京証券取引所市場第1部上場銘柄(内国普通株式)を、時価総額と流動性に応じて大型、中型、小型の3つの規模別に分類し、それぞれの株価指数を算出したもので、業種別株価指数は総務省統計局の定める日本標準産業分類によって、建設、化学、電気機器等の33業種に分類し、それぞれの業種の株価指数を算出したものです。
執筆者プロフィール : フィスコ リサーチレポーター 三井 智映子
共立女子中学校・高校を経て、早稲田大学政治経済学部へ。2001年から芸能活動を開始し、現在テレビ、CM、舞台などに出演。また、いち消費者とアナリストの中間的な存在であるフィスコのリサーチレポーターとしても、株式やFXの現場を取材レポートしています。