1965年にイギリスで放映された人形劇による特撮テレビ番組『サンダーバード』の展覧会「サンダーバード博」のオープニングセレモニーが9日、東京・台場の日本科学未来館で行われ、俳優の細川茂樹とお笑いコンビ・オリエンタルラジオの藤森慎吾、フジテレビ・笠井信輔アナウンサーが駆けつけた。
『サンダーバード』は、1965年にイギリスで誕生し、日本国内でも幾度となく放送されてきた特撮テレビ番組。西暦2065年を舞台に、スーパーメカ「サンダーバード機」を駆使して大事故や災害から人々を守る秘密組織・国際救助隊「IR」の活躍を描いており、時代的にそのすべてをアナログ技術で撮影した古典として世界中で愛されている。「人形劇」というジャンルでありながらも、リアルな模型、後の作品に多くの影響を与えた特撮技術、どの世代でもわかりやすいストーリー、洗練されたメカデザインなどさまざまな要因から、当時世界中で社会現象となるほどの大ヒット作となった。
セレモニーでは、まず司会を務めた笠井アナが、『サンダーバード』の制服で登場し、サンダーバード直撃世代だという笠井アナは「今回のアナウンサーは本国にチェックに出してOKをいただいているので、遊びではありません」とその表情は真剣そのもの。続いて、日本科学未来館館長で、元宇宙飛行士の毛利衛氏も登場し「『サンダーバード』は私たちシルバーから子どもたちまで楽しめる作品。私が2年前サンダーバードの特別名誉隊員になった時に言ったのは『Big picture,Think ahead』という言葉です。全体の中での自分のミッションを認識し、事前に考えて行動すること、という意味です」と話し、これからの科学技術や日本科学未来館のあり方について熱く語っていた。
テープカットのプレゼンターを務めたオリラジ藤森は、特注で誂えた『サンダーバード』ブレインズ風の衣装で登場すると「展示の3D体験をしてきたらすごい迫力で、映像は当時のままレトロなのに飛び出してくるのが素晴らしい。2号の発射シーンが最高です」と展覧会の魅力を興奮気味に解説。さらに「一緒にサンダーバード展示に来たい人は? デートにもいいですよね」と笠井アナから振られると「最近初めての甥っ子ができまして、早いかもしれないけど男の子だから連れてきたいですね」とかわす藤森だった。
オープニングセレモニー終了後には、『サンダーバード』ファンであり、国産の特撮作品である『仮面ライダー響鬼』にも出演した細川茂樹が「サンダーバード博」を体験。『サンダーバード』の世界で火災に立ち向かうアトラクション「サンダーバード2号レスキューアトラクション」に参加した細川は「ワクワクしました。がんばったんですが、やっぱり2号が来ないと火は消えなかったですね。『サンダーバード展』、ぜひ親子で体験してみてはどうでしょうか。お父さんが楽しんだ特撮の良さが伝わると思います」とアピールしていた。
「サンダーバード博」は、日本を代表する優れた科学技術やアイディアを持つ企業・団体からの協力を得て、昨年末に亡くなったジェリー・アンダーソン氏への哀悼の意も込め、もうすぐ50周年を迎える世紀の特撮『サンダーバード』の大展覧会。本邦初公開の「サンダーバードの3D映像」のシアター体験をはじめ、特撮セットや撮影シーンの再現をコンセプトにした展示手法、サンダーバード1号から5号の主要メカ、人気メカなど国内のコアファンの協力により集結させた「サンダーバードギャラリー」などさまざまな企画を展開している。ほかにも参加体験型展示や先端科学技術展示など、「体験」や「技術」にもフォーカスしており、『サンダーバード』ファンにはたまらない展覧会となっている。展覧会は2013年9月13日まで開催中。