《99セント》 1999年/タイプCプリント/207×325×6.2cm (C)ANDREAS GURSKY / JASPAR, 2013 Courtesy SPRUTH MAGERS BERLIN LONDON |
国立新美術館(東京都港区)では7月3日から、ドイツの現代写真を代表する写真家、アンドレアス・グルスキーの日本初の個展「アンドレアス・グルスキー展」を開催している。
グルスキーが厳選した約65点を展示
アンドレアス・グルスキーは、ドイツ写真の伝統から出発。すべてが等価に広がる独特の視覚世界を構築し、国際的な注目を集めてきた。2001年にニューヨーク近代美術館(MoMA)で大規模個展を開催。代表作のひとつ《ライン川 II》は2011年11月、クリスティーズ・ニューヨークで現存する写真家の作品として史上最高額で落札された。
同展は1980年代の初期作品に始まり、《99セント》(1999年)、《ライン川II》(1999年)、《F1ピットストップIV》(2007年)、《ピョンヤンI》(2007年)、日本に関連した《東京証券取引所》(1990年)などの代表作から、最新作《カタール》(2012)にいたるまで、グルスキー自身が厳選した約65点の作品を展示する。
また、衛星からの画像を基にした「オーシャン」シリーズ(2010年)や、川面を写す「バンコク」シリーズ(2011年)なども展示。"写真を使った画家"とも言われるグルスキーによる、抽象絵画のような写真も見どころのひとつとなっている。
同展で展示される作品は、年代順ではなく独自の方法にしたがって構成される。 初期作品と新作、そして、大小様々な写真を並置する展示になっている。
会期は7月3日~9月16日(休館日は毎週火曜日)。開館時間は10時~18時(金曜日は20時まで)。観覧料は、一般1,500円、大学生1,200円、高校生800円。中学生以下無料。