日本銀行は9日、2013年6月のマネーストック速報を発表した。それによると、現金通貨や預金通貨などを合わせた指標「M3」の平均残高は、前年同月比3.0%増の1,158兆2,000億円となった。伸び率は前月(2.8%増)から0.2ポイント拡大し、2003年4月の統計開始以来過去最高を記録した。

M3の内訳を見ると、現金通貨は前年同月比2.9%増(前月3.0%増)の79兆円、預金通貨は同5.4%増(同4.7%増)の483兆3,000億円、準通貨は同1.2%増(同1.2%増)の561兆9,000億円、CD(譲渡性預金)は横ばいの(同4.4%増)の34兆1,000億円。

M3からゆうちょ銀行への預金を除いた「M2」は前年同月比3.8%増の849兆4,000億円。M3に投資信託や国債、外債などを加えた「広義流動性」は同3.2%増の1,509兆4,000億円となった。

マネーストックは、通貨保有主体が保有する通貨量の残高(金融機関や中央政府が保有する預金などは対象外)が基本となる。通貨保有主体の範囲は、居住者のうち、一般法人、個人、地方公共団体・地方公営企業が含まれる。このうち、一般法人については、預金取扱機関、保険会社、政府関係金融機関、証券会社、短資等を除く法人となる。