テーブルに飾る小さな花から、イベント会場に展示されるような大きな作品まで、幅広いニーズがあるのがフラワーデザインの世界です。フラワーデザイナーになるために必ずしも資格が必要なわけではありませんが、これからフラワーデザイナーを目指す人にとっては就職に有利に働くだけでなく、資格取得のための勉強を進める過程でフラワーデザイナーとしての知識や技術を磨くことができます。

■フラワーデザイナーとは?

花のデザイナーに関連する資格は幾つかありますが、国家資格である「フラワー装飾技能士」や、ここで説明する「フラワーデザイナー」が有名です。

「フラワーデザイナー」は公益社団法人日本フラワーデザイナー協会(NFD)が認定している資格で、実に40年以上の歴史と高い信頼度、認知度があります。フラワーデザイナーの資格には3級から1級までの段階があり、最初は3級からの受験になります。3級の資格を取得するためには、NFD認定校か認定講師のレッスンを受講し、受験に必要な単位の認定を受けることが必要です。

■資格取得の流れ

まずはNFDが認定するスクールで単位を取得します。3級の受験には、およそ半年から1年程度のレッスンを受け、知識と技術を磨くことが必要です。ただし、国家資格である「3級フラワー装飾技能士」の資格を持っている人は、合格証書の写しを提出することで受験資格として認められるので、単位の取得は必要ありません。

3級の検定試験に合格するとNFDに入会する資格を得られます。所定の手続きを経て会員になると、3級フラワーデザイナーの資格を取得できます。

■フラワーデザイナー3級試験の概要

・スケジュール:試験日程は実施日の6カ月前に、出題テーマと支給される花材は1カ月前に発表。

・試験内容:学科試験(45分)、実技試験(アレンジメント60分と、花束又は花嫁の花束90分)

※学科・実技の両方に合格することが必要。

参考:公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会 資格・検定

■資格取得後のステップアップ

2級や1級の受験には、単位のほかにNFDへの在籍期間が12カ月以上必要です。

また、更に上を目指す人にはNFD講師への道もあります。1級の資格取得後、NFDの講師新規登録講習会をすべて受講するとNFD講師の称号を得られます。フラワーデザイナーとして活躍するだけでなく、講師としてスクールを主宰、次のフラワーデザイナーを育成することも可能です。