ユニットコムは6月24日、2012年の調査データを元に「夏場におけるパソコン故障に関する動向」を発表した。気温・湿度ともに上昇する梅雨時期から、PCの修理受付件数に顕著な増加傾向がみられるという。
上のグラフは、気象庁の「日本の月平均気温偏差(℃)」と同社の「クリーニング系サポート応対 月別件数比率」および「サポート受付件数総計 月別件数比率」を重ねたもの。気温が高くなるにつれ、PC内部のクリーニングに代表されるサポート件数も増加していく。トラブルの原因として多いのは排熱機能の低下。湿度が高まることで、PC内部に溜まった埃が水分を吸収してエアフローを妨害し、故障に至るケースも珍しくないという。
また、台風の発生数と電源周りのサポート件数にも相関関係がみてとれる。上のグラフは、気象庁の「台風の発生数」と同社の「データバックアップ系サポート 月別件数比率」および「電源周りのサポート 月別件数比率」を重ねたもの。台風が発生する6月から、電源やデータ系のサポート件数も増加しはじめる。
以上のことから、同社は次の6点を特に注意が必要な環境として挙げている。
- PCを直射日光が当たる窓際に設置している
- PCに多数のドライブを密着させて内蔵している
- PCを壁とのすき間が10cm以下の場所に設置している
- PCのファンの音が急に大きくなったまま変わらない
- 夏場にブレーカーが落ちることがよくある
- 雷の多い地域に住んでいる
内蔵HDDの動作保証温度は50度くらいのところだが、直射日光があたる設置場所で室温が30度を超えれば、それを簡単に突破するという。PCの排気については、数日間PCを起動しないと埃が蓄積して故障の原因になることも。また、同社では水冷式のCPUクーラーや雷サージガードタップ、無停電電源装置(UPS)の導入も推奨している。